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雑談:ポップカルチャーの歴史を書く時の最終目標を設定すると多分こうなる

みの『にほんのうた 音曲と楽器と芸能にまつわる邦楽通史』という本が出るというのが自分のツイッターで話題になってるのを見て、しかもその話題のなり方が微妙にネガティブ寄りな感じでした。ネガな側の言い分としてはようするに「お前に書けんのか?」ということでしょう。歴史を書くというのは超難しい作業であるという前提のもと、それをできるのか?と言いたいわけだな、と理解しました。

歴史、というのは昨今の文化現象において地位が急上昇しています。同時にものすごく嫌われる分野でもあります。どういうことかというと、かつてはどの分野も実際に接するまでの金銭的・距離的・時間的なハードルが高かったので、批評家・評論家の「今、何を選ぶべきか」の価値判断や、「どのように楽しむべきか」という啓蒙は、今よりずっと重要でした。それは彼らの批評眼が信頼されており、その批評眼は知識とセンスに裏付けられていると皆が思っていたから、といえます。

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2001年以降に雑誌等に書いた記事を全部ここで読めるようにする予定の定額マガジン(インタビューは相手の許可が必要なので後回し)。あとnoteの有料記事はここに登録すれば単体で買わなくても全部読めます(※登録月以降のことです!登録前のは読めない)。『教科書には載らないニッポンのインターネットの歴史教科書』も全部ある。

2001年以降に雑誌等に書いた記事を全部ここで読めるようにする予定です(インタビューは相手の許可が必要なので後回し)。テキストを発掘次第追…

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