大きな口で歌うのは逆効果？
【大人になって余裕が出てきた今だからボイストレーニングに取り組みたい方、ステージで現役シンガーです！という方と出会いたいです💡】
こんにちは！
大人のための歌声解剖トレーナー、日本美声チューニング協会®代表のみうらです。ボーカル講師、ボイストレーナーです♪
今日の記事はこんな方に向けて書いてみました！
✅喉が詰まりやすいと感じている歌い手の方
✅歌うときに大きく口を開けて歌う方
✅自信を持って人前で歌いたい40〜50代の方
ノドの閉塞感と口の開き方の関係
多くの生徒さんを見てきて興味深い共通点があります。
それはノドが閉まりやすいと悩んでいる方は、
歌うときに大きく口を開ける傾向があること！です。
矛盾しているように思えませんか？
閉まるのはノド。
だけど、なぜ口を大きく開けようとするのでしょうか？
この現象がなぜ起きるのか、考えられる理由は主に二つあります。
一つは口の奥がノドだと思い込んでいること、
もう一つは、なんとなく口を開けた方がノドも開く気がする、という思い込みです。
しかし、解剖学的に見ると、ノド（喉頭部）はただの空間です。
すでに誰でもノドは開いています。
「今から食道を狭めてください」と言われても難しいのと同じように、空間であるノドを意識的に「開く」ことはできません。
喉が苦しいと感じるのは、実は他の部分が原因です。
口を大きく開けることでは解決出来ない、むしろ新たな問題が起きる可能性が出てくるんです。
口を大きく開けるとこんなエラーが出てくる！
ノドが閉まる、と感じて口を大きく開けるのは実はあまりよろしくありません。
まず、せっかく口腔内で作り出した声の響きが逃げてしまいます。
声の響きは口腔や鼻腔などの共鳴腔で増える。
口を必要以上に開けると、この共鳴が弱まってしまうのです。
そして、口を大きく開けようとすると、無意識にアゴに力が入りやすくなります。アゴが固まると声が薄っぺらくなりがちです。アゴの固定は、そうした自然な声の変化に柔軟に対応することを妨げてしまいます。
さらに、口を不必要に開くと、適切な息の流れを作るのが難しくなります。発声は息の流れをコントロールすることが基本ですが、口を大きく開けることで息が吐きづらくなると、声の安定性や持続力に問題が出てくる。特に長いフレーズを歌う際に出てくる問題です。
結果的にこれらの要因が合わさって、あまり嬉しくない声質が生まれてしまうのです。
ノドを開くために口を大きく開けているつもりが、逆効果になっているケースって非常に多いんです。
いい声を作るには
ノドが閉まると感じたときにどのようなアプローチが効果的か？
まず大切なのは、ノドと口の関係を正しく理解することです。
ノドは既に開いている空間であり、口の開き方を変えることで直接的にノドの状態を変えることはできません。
代わりに、息の流れに意識を向けてみましょう。
ほどいい呼吸で、ノドに余計な力が入ることを防ぎます。このとき、胸や肩が上がらないように注意します。
また、ノドの周りの筋肉の緊張を取ることも重要です。
首や肩の簡単なストレッチや、優しい発声練習から始めることで、徐々にノド周りの緊張を緩めることができます。
特に40代、50代の方は日常的なストレスや姿勢の問題から、首や肩に緊張が溜まりやすいため、この点に注意が必要です。
そして、最後に口の開き方は自然に、そして歌う音や言葉に合わせて調整することを心がけましょう。
過度に口を開けるのではなく、言葉の明瞭さと声の響きのバランスを考えた適切な開き方を見つけることが大切です。
まとめ
いかがでしたでしょうか？
口の開けとノドの開きは全くの別物。
まずは無理して開けようとせず、自然な発声からチャレンジしてみてください。
✅ノドは既に開いている空間です
✅口を大きく開けることで喉の閉塞感は解決しない
✅無意識でもできる自然な口の開き方を意識することが重要です
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