![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/43207004/rectangle_large_type_2_c5a81d4a646d9bcaa10e1e569dab0d7a.jpg?width=1200)
126,乙女を救う紳士たち〜イギリスの素晴らしき紳士文化
電車に飛び乗る。いざ、グラストンベリーへ!!!!
だけどずっと不思議だった。
なんで寝坊なんかしたんだろ?
なんでなんだろ?
疲れてたから?いや、全然元気。
おかしい。なにかきっと意味がある。
私が寝坊して、大遅刻してるのには何か訳がある。
ぐるぐると思考を回しながら、電車に揺られた。
次なる問題は、Bristol Temple Meads駅から出るバスの時刻が合わないこと。
バスを待ってたら、待ち合わせの時間には到底間に合わない。
でもタクシーを自分で捕まえて乗ったことない。
Uberのアプリ入れてるけど使ったことない。
でもタクシー乗れるお金は無いし、Uberで£50(約7600円)。
Uberやってみるか。
と、Uberでタクシー予約をした。
目的地のBristol Temple Meads駅に到着。
急足でタクシー乗り場にいく。
Uberが到着しました!の知らせがスマホに届くけど、どれかわからず見失ってしまった。
どうしよう、、と焦っていた。
すると、、、
青いツヤっとしたスーツをピシッと着こなした超紳士さんに「大丈夫?」
と声をかけられた。
「Uberを予約したんですけど、この車がどれかわからなくて。」
スマホの画面を見せながら説明した。
「ちょっと待ってて。僕が頼んだタクシーの中で座って休憩してて。僕が探してきてあげる。」
「?!」
私は驚いた。一緒に探すんじゃなくて、私は休憩してればよいのかね?!
そんな優しさあります?
女子への扱い100億ポイントやわ。
そんな雑念に溺れていたら、紳士さんが戻ってきた。
「このUber、いないっぽい。多分向こう側(Uber側)がキャンセルしたんだ。どこまでいくの??」
「チャリス・ウェルガーデンまで。」
「1時間くらいかかるとこだよ?本当に?」
「はい。バスだと間に合わなくて。。」
すると紳士さんは、紳士さんのタクシー運転手さんに事情を話してくれた。
運転手さんが
「すぐに空きがあるか調べてあげるよ。」
「あ、でも私£50までしか出せないです。。タクシーは高くて乗れない。あと現金しか持ってない。」
「わかった。大丈夫。」
といって、運転手さんまでも紳士だった。。
「タクシー手配したからね。見つかったよ。
今裏側のタクシー乗り場で待機してた仲間をこっちに呼んだから、ここで待ってて。」
紳士さんも「よかったよかった」
といって、安心したお顔。
紳士さんはお仕事中だったらしく、電話に出た。
「ごめん、ちょっと遅れるよ。女の子が道で迷ってて助けてるんだ。すぐ行くから。10分くらい遅れると思う」
と話してて、なんか、王子様かと思った。
本当に、タクシーを呼んでくれて深く深くお辞儀をして紳士さんと紳士タクシーさんを見送る。
これがイギリスのすごいところ。
見ず知らずの人にここまで、手助けしてくれるのだ。
日本だとありえないだろう。。
(いや、まず私が日本でここまで迷うことはないけど。。日本人は外国人に優しくできるだろうか。。自分の予定を止めてまで助けるだろうか。)
この時、私は「日本に帰って、もし困ってる人がいたら積極的に助けよう」と心に強く強く思ったのだった。
新しいタクシーに乗る。
タクシーの運転手さんに目的地と£50までしか払えないことを伝えて、連れてってもらった。
超訛りのすごいゴテゴテのバングラディシュ人の運転手さん。
何言ってるか、よくわからなかったんだけど超楽しそうに話しかけてきてくれた。
しかも、ものすごい大音量で話す。
約1時間この大音量と付き合うのか。。。がんばれ私。
と自分をこっそり応援していた。
運転手さんは、ずっと息子自慢をしていた。
最終的には、「よかったら、紹介してあげようか??」とも。
「うれしいけど、残念ながらもう彼氏がいるの。もうちょっと早くお会いしたかったです。」
ここはお世辞で、回避。
そして、グラストンベリー・トア(Glastonbury Tor)が見えた。
平地にふっくらと丘になり、あまりに奇妙な形でトアは存在していた。
なんか、どえらいエナジーを感じる。。
そして、あっという間にに到着。
一時間かかるはずが、35分くらいで着いた。
それもそのぱず。
だって信じられないスピードで車ぶっ飛ばしてましたから。(こちらは頼んでないオプション)
チャリス・ウェルガーデンに到着し、タクシーを降りて両手で手を振り、お辞儀をしてタクシーのおじさんを見送った。
つづく