見出し画像

フィンランド・メソッドを改めて読み直し、思うこと

今回はフィンランド・メソッドに関する本を読み直してみました!
フィンランド・メソッドといえば、一時期かなり注目されましたよね。

本書を読み直してあらためて、この方法はよくできているな思いました。

本書では、フィンランドの国語教科書で採用されている方法を5つの観点で紹介しています。薄い本なのですが、それぞれの方法のエッセンスがよくわかるように書かれています。

その5つとは以下となります。

1.発想力
2.論理力
3.表現力
4.批判的思考力
5.コミュニケーション力

もう少し詳細にみてみましょう。

1.発想力

ここでは「カルタ」という方法が紹介されています。
マインドマップみたいなものですね。
フィンランドでは子どもたちにこういう発想法自体も教えるのですね。

2.論理力

ここでは「ミクシ?(なぜ)」という言葉が紹介されます。
フィンランドの子どもたちは、授業中に「なぜ?」をよく使います。
こういう普段の習慣によって「意見には理由を」ということが身についているのでしょう。

また、

意見-理由の論理型
1.意見
2.なぜなら(理由1)
3.それに(理由2)
4.また(理由3)

なども教えているそうです。

3.表現力

表現力を鍛えるためには
・短い作文を書く
・フォーマットに従って書く!
・カルタをつかう
・ショートストーリーを創作する
といった方法を使うようです。

「短い作文を書く練習」としてはTwitter等使ったら面白いかもしれませんね。

4.批判的思考力

批判的思考力を育成する手法としては、
作文を4,5人で完成させたり、
そのときにいいところとわるいところを10個ずつを述べさせたり、
本当にそうかな?と考えさせるようです。
徹底していますね。

5.コミュニケーション力

フィンランドの班活動は議論が中心らしいです。
最近はてなブックマークでも話題になりましたが、
「議論のルール」を意識した上で行うそうです。

1. 他人の発言をさえぎらない
2. 話すときは、だらだらとしゃべらない
3. 話すときに、怒ったり泣いたりしない
4. わからないことがあったら、すぐに質問する
5. 話を聞くときは、話している人の目を見る
6. 話を聞くときは、他のことをしない
7. 最後まで、きちんと話を聞く
8. 議論が台無しになるようなことを言わない
9. どのような意見であっても、間違いと決めつけない
10. 議論が終わったら、議論の内容の話はしない

こうしてみてみると、これらの方法を小学校の段階でやっているというのはすごいことですよね。日本でこうしたことをまともにやりはじめるのは大学生になってからなのではないでしょうか。

シンプルだけれど大事なエッセンスがつまった本だと思います。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?