
THE MODELへの考察(再現性)
前回は、「レベニュー・モデル」という概念と、レベニュー・モデルを推進するための要素の一つである分業についてまとめました。
今回は、「レベニュー・モデル」推進要素の一つである「再現性」について考えたいと思います。
再現性とはなにか?
再現性を高める狙いは、
・誰がやっても同様の成果が出せる
・毎月コンスタントに成果が出せる
状態を作り出すことです。
本著にも記載がありましたが、カタログセールスが通用する分野においては、量をこなせば成果が出やすい環境であるため、ある一定以上の成果を営業メンバーが挙げることができます。
一方、ソリューションセールスが必要な分野においては、3割程度の受注率があれば優秀という表現をされてましたが、自社においてもまさしくその通りです(自社の受注率のアベレージは15%前後です)。
受注率をどうやって高めればよいのか?
自社でも様々な施策を講じましたが、効果の挙がった施策は「手順化」と「社内ロープレ」でした。
〇手順化の一例
・初回訪問前の事前準備ポイントを手順化(顧客のWebサイトのどこを見るか、面談フローの想定、類似事例の準備等)
・ヒアリング方法の手順化(聞くべき情報の整理と聞く順番の設計)
・提案アウトラインの手順化(提案書に盛り込むべきポイント設計)
また手順化された内容の精度を確認するための手段として「社内ロープレ」が役立ちました。手順化項目を抑えられているか?内容の精度は問題ないか?
余談ですが、社内ロープレは顧客との商談よりも緊張感があります。顧客との商談ではなごやかな雰囲気で進むケースも多いですが、社内ロープレは上司とやるので緊張感が半端ないです。
準備も念入りになりますので、準備した内容が顧客商談にしっかり生きてきます。
受注率を高めるために行った、「手順化」と「社内ロープレ」施策は、まさに「再現性を高めるため」に行った施策でした。
若手メンバーはやる気は非常に高いですが、どうやるかを考えるという点に苦戦するメンバーが多いです。
日常生活、Googleでやり方を検索すると教えてくれますので、やる気があればたいていのモノゴトは実践できます。
ただ、ビジネスの世界においてはGoogleはやり方を教えてくれないことの方が多いので、やる気だけでは苦戦してしまいます。
やる気のある若手メンバーにとっては、再現性を高める施策との相性は非常に良いです。実行力があるので成果を上げてくれます。
もちろん営業分野を中心に話を展開しましたが、マーケティング・カスタマーサクセス・その他の分野においても「再現性を高める施策」は有効です。
次回は、レベニューモデル推進のための要素であるリサイクルという概念について考えていきます。