羊羹:ようかん #221 辞書の生き物
羊かん
「羊かん」は小豆(あずき)の餡(あん)を寒天(かんてん)で固めた和菓子ですが、なぜ「羊」の漢字が使われているのか不思議ですね。
羊羹は中国から伝わった料理で、元々は羊の肉を使ったスープだったそうです。中国に留学した禅僧が伝えたもので、羊羹の「羹」の字は「羹に懲りて膾を吹く:あつものにこりてなますをふく」の「羹:あつもの」、つまり肉などが入った熱いスープのことです。
ところが禅僧は肉食が禁じられていたため、小豆やくず粉など植物性の材料で羊のスープの代用料理を作り、それがだんだん変化して現在の甘い羊羹になったようです。
水羊羹
水分が多くプルプルした食感の水羊羹は夏の風物詩のように思いますが、福井県などでは冬にこたつで食べるのが定番になっているとか。
こたつでミカンや雪見大福も冬の定番になっていますね。