辞書の生き物 #373 張り子の虎
張り子の虎
郷土玩具として日本各地で作られている「張り子の虎」は、竹や木の枠、あるいは粘土で作った型に紙を貼って作り、虎の絵を描いたもので中空になっています。
「赤べこ」のように、虎が首を振るタイプの玩具も作られています。
「張り子の虎」は、見た目は虎で強そうですが中身がないことから、見掛け倒しな人の事や、首を振る様子から、主体性がなく人の言いなりになる人を指す慣用句です。
通常の会話で「張り子の虎」はネガティブなイメージで使われますが、関西地方では、「端午の節句」に「張り子の虎」を飾る風習があります。
男の子の健やかな成長を願う「端午の節句」に、子供の健康のために、「張り子の虎」が飾られるようになったとされています。
ここでの「張り子の虎」はポジティブな使われ方ですね。