岩松勇人プロデュース@ビジネス本研究所:これからのテレワーク 片桐あい
【これからのテレワーク】はこんなあなたのための書籍です。
●テレワークを始めたばかりの人
●在宅勤務だとつい怠けてしまう人
●テレワークを導入して慣れてきた人
●テレワークでも結果を出していきたい人
●オンラインでもコミュニケーション力を高めたい人
【これからのテレワークの目次】
第1章 テレワークのメリット・デメリットと求められる3つの力
第2章 テレワークで評価されるための5つのマインドセット
第3章 「セルフマネジメント力」を高める8つのポイント
第4章 「マルチコミュニケーション力」を高める6つのポイント
第5章 「成果の見せる化力」を高める6つのポイント
第6章 「コミュニケーションスキル」を高める7つのヒント
第7章 マネージャ必読! テレワークがうまくいくための5つの準備
アニメーションで解説はコチラ👇
チャンネル登録コチラ
動画を観る時間がない方に、イラストと文章で解説👇
今回は、
「これからのテレワーク」
という本を解説します。
新型コロナウイルスによる自粛要請を受けて、
テレワーク(リモートワーク)の機会を増やした、
あるいは新たに始めたという人も多いと思います。
なかには、十分な準備や心構えもないまま
テレワークに移行したという方もいるかもしれない。
そろそろテレワークに慣れてきたと同時に
課題も見えてきたという時期に
当たるのではないでしょうか。
そんなタイミングにぴったりの本が登場しました。
あらためてテレワークのメリットと
デメリットを整理し、組織・チームのなかで、
その位置づけを見直す際に格好の一冊だ。
この本の結論は、
という内容です。
テレワークにはいくつかの心構えや
スキルが必要なことも事実です。
しかも、多くの仕事はチームで行うものなので、
共通のルールを決めて、合意しておかなければいけません。
仕事の成果をアピールする仕方も
工夫する必要があります。
経営者やマネージャー層は特に、
本書をガイドラインにして、
自分たちに合ったテレワークのやり方を
見つけて欲しいと思います。
また、個々人が仕事の価値を高め、
周囲に伝えていくためのヒントも多数得られるだろう。
本書の重要なポイントを
3つに絞って解説していきます。
それでは順に解説していきます。
まず1つ目のポイント
1 テレワークのメリット、デメリット
最初に実感できるメリットは、
やはり通勤時間がゼロになることではないでしょうか。
特に首都圏で満員電車に揺られて通勤していた
人にとっては、そのストレスから
解放されるメリットは非常に大きいです。
また、休憩時間の使い方の幅が広がるのも大きなメリットだ。
考えが行き詰まったときなど、
家だからこそできるちょっとしたことを済ませて、
気持ちを切り替え、仕事の効率を上げていける。
逆に、仕事をし続けようと思えばできてしまうので、
意識的に休憩をとることも必要である。
もちろん、ワークライフバランスを取るうえでも
テレワークは効果的です。
育児や介護などの事情でフルに
働けなくなったときなどでも、
テレワークで仕事を続けられないか、
できるかぎり検討してみるといいです。
最大のデメリットは、自宅には誘惑が多いということ。
途中まで観ていたテレビ番組、動画、趣味のもの。
また、怠けたい気持ちや睡魔との戦いもある。
人の目があるオフィスでは耐えられていた誘惑に、
つい負けてしまうことがあるだろう。
人との関係におけるデメリットといえば、
やはり情報交換がしにくいという点がある。
逆にいうと、このデメリットを乗り越えて、
離れている人ともうまく情報交換や
情報共有ができる人材が、これからの時代に
求められる人材といえます。
また、人と話すことが極端に少なくなる場合、
メンバーのメンタル不調に気づきにくくなる
こともあるので注意が必要です。
そのようなことがないように、
自分自身のコンディションや他のメンバーの
様子に意識を向けるようにしたいところです。
さらには、上司から見えないところで、
自分はどう評価されているのだろうかと
不安になることもあるだろう。
テレワークには、仕事の成果を上手に
アピールするテクニックも必要になってくる。
テレワークでチームから離れて仕事をしていると、
個々のゴールを達成することに目がいきがちになる。
それにより、仕事の目的や理由が見えにくくなります。
同様に、一人で仕事をしていると、
目の前の作業に目が行き、
視野が狭くなって長期的な視点で
物事を見られなくなる傾向があります。
こうした傾向を避けるために、
チームでその仕事の目的(何のためにやるのか)と
ゴール(それが達成されるとどうなるのか、
何が得られるのか、数値的なことも含め)
を日ごろから話し合っておくことが大切である。
そのうえで、自分がチームに対して
どんな貢献ができるのかという
「貢献ポイント」を明確にしておく。
これはテレワークのマネジメントにおいても重要だ。
2 セルフマネジメント能力を高める
セルフマネジメントはどんな
ビジネスパーソンにも求められるものだが、
特にテレワークの環境下ではますます重要になってくる。
人は、やりたくない仕事を渋々していると、
なかなか集中ができない。
そんなときは、
「この仕事をしないようにするにはどうしたらいいか?」
といった課題として捉えるとよい。
そうすると、気持ちが不快から快に切り替わり、
改善意欲が上がっていきます。
また、自分のありたい姿を常にもつことも、
セルフマネジメントにつながる。
将来の起業、やりたい仕事など、
「個人としてやりたいこと」
を具体的にイメージしてみましょう。
そして、それと現在の「組織としてやるべきこと」
を重ね合わせ、重なりの大きい仕事に
ウェイトをかけていく。
これにより、いまやるべきことと、
今後のやりたいことをつなげていけるようになる。
セルフマネジメントの基本は、
自身の状態を客観的に観察することである。
職場であれば、誰かが声をかけたり、
気にかけてくれたりするかもしれない。
だが、一人で仕事をしていると、それは難しい。
そこで、1時間に1度くらいは、
身体の状態、心の状態、頭の状態を意識的に
モニタリングするのがおすすめです。
体でいえば、同じ姿勢ばかりとっていないか、
運動不足になっていないか。
心でいえば、気持ちが乗っているかどうか、
仕事に追い込まれていないか。
頭でいえば、考えが凝り固まっていないかという点。
バランスが崩れているところを見つけたら、
いったんパソコンから離れて自分を
リセットする時間を持つといいです。
仕事のオンとオフの切り替えや、
集中が必要なときなど、節々で
「仕事のルーティーン(習慣的な動作や手続き)」
を持つことも、セルフマネジメントに有効である。
たとえば、いつもスーツで仕事をしていた人には、
えり付きの服でなければ調子が出ないという人もいる。
また、仕事が終わってくつろぐときの
ルーティーンとしては、
プシュっと缶ビールを開けるとか、
「今日の仕事は終わり!」と声に出してみるとか、
何かしらの儀式があるとスイッチが切り替わる。
ルーティーンがあれば、仕事とプライベートを
分けることができて、生活にメリハリが生まれる。
仕事が終わってリラックスした時間に、
ふと仕事のアイデアが降ってくることもあるだろう。
仕事に没頭しすぎて、チームの方向性とズレて、
独りよがりのアウトプットになってしまった。
こうしたことが、テレワークでは起きがちである。
これを回避するには、
「仕事のチェックポイント」を設けましょう。
たとえば、資料作成であれば、
3割程度仕上げたところで、
いったん第三者に確認をしてもらう。
自分と仕事相手の関係性やコミュニケーション
のスタイルによって、適切なチェックポイントは
変わってきます。
そのため、自分なりにチェックポイントを
意識的に設けることや、事前に相手と
チェックポイントを決めておくことが有効となる。
3 マルチコミュニケーション力を高める
マルチコミュニケーション力とは、
「多様な人と多岐にわたるツールを使い分けながら、
連携をすることができる力」を意味する。
具体的には、電話、メール、チャット、
WEB会議システムなどから、
最適なツールを選んで使うことが求められる。
この動画では、急速に使われるようになった
WEB会議システム上のコミュニケーションに絞って、
マルチコミュニケーション力を高めるポイント
を紹介していきます。
オンライン会議の利用が意外に有効なのが、
BtoBの「商談」である。
もちろん、あらかじめ信頼関係が
構築できていることが前提となる。
そのうえで、オンラインならではの
メリットとなるのが、相手がリラックスしている
状態で商談ができるという点だ。
在宅同士の場合、たがいに自分の部屋から
リモートで会話をすると距離感がぐんと縮まります。
そのとき重要なスキルが、「傾聴」です。
相手に関心を持って、とにかく話を聞くことだ。
相手が話しやすいように、うなずきやあいづちを意識しよう。
また、話を促すように、
「それで、どうなったんですか?」などと
合いの手を入れることや、
「それはお困りですね」などと共感の言葉を
かけることも効果的です。
オンラインだからこそ、リアクションは
大きめに相手に届けるようにしたい。
オンラインでの上司と部下の面談は、
意外と深い話がしやすい。
画面越しなので、近すぎず遠すぎず、
リアルでの面談よりも相手との適切な距離感がとれる。
なんとなく画面を見ていれば、
自然な視線を相手に送れるんです。
長期的な成果をわかりやすくアピールする方法は、
数値化が基本である。
そして、意外に簡単に成果が出るのが、
業務改善やコスト削減。
たとえば、自身の関わる仕事を10個の
プロセスに分割し、関係者への確認を通じて
5個目のプロセスが不要だとわかったとします。
そのプロセスにかかる時間と
時間当たりのコストから総コストを導き出せば、
その削減が自分の貢献した成果になる。
長期的に自分のやりたいことがあれば、
どんどん数値化して周囲に提案するといいだろう。
あなたがもし上司の立場にあるなら、
相手が準備する時間をとるように促すことで、
面談の時間もコンパクトにすることができる。
たとえば、自己成長について、
経験やスキルについてなど、
面談の目的に沿ったテーマをいくつか設定し、
事前に共有しておくとよい。
面談の終わりには、必ず感想を聞くようにしよう。
そして最後に、「期待しているよ」
「頑張って」などと、モチベーションを
高める言葉をかけてほしい。
いつもは照れくさくていえないような一言も、
オンラインであればいいやすいはずです。
以上で本書のまとめを終わりにしたいと思います。
それでは最後におさらいしましょう。
1 テレワークのメリット、デメリット
テレワークのメリットは、
通勤時間がゼロになる
休憩時間の使い方の幅が広がる
ワークライフバランスが取れる
デメリットは、
自宅には誘惑が多いこと
情報交換がしにくいこと
メンバーのメンタル不調に気づきにくいこと
2 セルフマネジメント能力を高める
セルフマネジメントの基本は、
自身の状態を客観的に観察することである。
1時間に1度くらいは、
身体の状態、心の状態、頭の状態を意識的に
モニタリングするのがおすすめです。
3 マルチコミュニケーション力を高める
マルチコミュニケーション力とは、
「多様な人と多岐にわたるツールを使い分けながら、
連携をすることができる力」を意味します。
オンラインではお互いにリラックスして
商談ができるので、傾聴を意識して、
相手に関心を持って、とにかく話を聞き、
相手が話しやすいようにしましょう。
著者について
片桐 あい(かたぎり・あい)カスタマーズ・ファースト株式会社 代表取締役
人材育成コンサルタント 産業カウンセラー
日本オラクル株式会社(旧サン・マイクロシステムズ株式会社)サポート・サービス部門に23年勤務。M&Aやリストラで仕事上のポジションが危うい外資系IT業界で成果を出し続ける。卓越したコミュニケーション能力・問題解決能力を武器に2013年に独立し、企業研修講師となる。年間約120件登壇し約25000名の育成に従事。また、人財育成コンサルティングで延べ3400名のカウンセリングでの育成にも貢献している。
5年前から人材育成コンサルティングで関わっているIT企業では、5年間新卒17名は一人も離職者なし。3年前から人材コンサルティングで関わっているモバイルサービスの50席のコールセンターでも、アンマッチで退職したオペレーター以外は離職者なし。マネジャー育成と強い若手社員の育成に定評がある。