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「数字が苦手」とはどういうことか、教育の専門家が言語化してみた。


※最後に楽しいイベントのご紹介があります。

「数字が苦手」は、何が苦手なのか?


それにしても、このフレーズが気になります。

「わたし、数字が苦手なんですよね…」

「ウチの会社の社員、みんな数字に弱いんですよね…」

私は国内唯一のビジネス数学・教育家です。述べ2万人以上のビジネスパーソンやトップアスリートなど、「成果」を求められる人たちの育成現場で仕事をしてきました。専門分野はビジネス数学。具体的には、数学的に仕事をする人材を育成する教育のことを指します。

数学的に仕事をするということの中にはもちろん「数字の活用」も含まれます。DXの時代。どの企業も、そしてすべてのビジネスパーソンが、データ活用による仕事が基本になっていることに説明は不要でしょう。

しかし、それにしても冒頭のフレーズを聞く機会があまりに多い。「数字が苦手(数字に弱い)」とは、いったい何なのでしょうか。

そこでひとつの問いが浮かびます。とても重要な問いです。

Q   数字が苦手とは、何が苦手なのでしょうか?


「何が不快なのか」という視点

苦手ということは、そこに不快が存在するということです。

たとえばパクチーが苦手な人がいたとします。その人はパクチーに何かしら不快を感じるのです。おそらくは食べたときの味や香りでしょう。つまりパクチーそのものが苦手なのではありません。パクチーを食べたときの味や香りが苦手なのです。

翻って、数字が苦手な人がいたとします。その人は数字に何かしら不快を感じるのです。ではその不快とは、何のどんな不快なのでしょうか。

例えば私が今から数字をここに書き込みます。

「150」

さて、この数字を見て「ウゲー!!」と思う人がいるでしょうか。身体が痒くなる人がいるでしょうか。おそらくいません(笑)

数字が苦手とは、計算が苦手なことでは?というご意見があります。なるほど。
しかし計算など電卓アプリやエクセルがやれば良いわけで、人間が暗算を必死にしなければならない場面はほぼありません。電卓アプリやエクセルを使って計算をするのに、不快感を覚える人がいるのでしょうか。

「数字が苦手」とは、いったい何のどんな不快なのか。

この答えが見つからない限り、世界から「自称・数字アレルギー」はいなくなりません。それは少なからずビジネススキルにも影響を与えます。

私の答えは「記憶」です。

「数字が苦手」とおっしゃる人は、かつて数字というものを扱う場面で、たくさん嫌な思いをしたのです。「数字」という単語を見聞きしただけで、その嫌な記憶が蘇ってしまう。本人の意思とは関係なく、勝手に脳がそう動いてしまうのです。

ですから極端かつ不謹慎なたとえを申し上げるなら、「自称・数字アレルギー」の人が記憶喪失になれば、その人は数字アレルギーではなくなります。目にした「150」という数字は単なる記号であり、意味さえわかっていれば苦もなく言葉として扱えるはずです。

そういう意味で「数字が苦手」という不快の正体は、極めて軽い心の症状と言えます。重要なことです。私はいま、「数字が苦手」という概念を再定義しようとしています。


「数字が苦手」を再定義した結果

×   「数字が苦手」とは、数字に関する知識やスキルが足りないこと
◯  「数字が苦手」とは、過去の苦い記憶を思い出してしまう心の症状

もしこの再定義を認めるなら、「数字が苦手」の克服方法も変わることになります。専門書を購入して一生懸命勉強することではありません。退屈なセミナーに通ってつまらない講師の話を聞くことでもありません。心にアプローチし、過去の苦い記憶に勝る「快楽」を身体に入れることです。

その「快楽」とは、楽しい、ワクワクする、いいことがあった、といった経験です。不快なものを克服する方法が不快では意味がありません。数字というものに触れ、考え、話すことが楽しいと脳に認識させるようなことをしていかなければなりません。


私は教育の専門家として、どうすればそれが実現できるかを徹底的に分析してきました。そしてそれを企業研修やビジネスセミナーなどの現場でトライし、検証してきました。そのような場はまさに「数字が苦手」とおっしゃるビジネスパーソンがたくさん集う場。検証の場として最高だったのです。

はっきりわかったことは、「勉強」では不可能だということ。いくら講師がわかりやすく説明しても、その内容がいくら立派な理論であっても、いくら「数字に強いビジネスパーソンは成果が出せます」と正論を言っても、すべて無意味です。

しかし「遊び」を取り入れたエクササイズなら、積極的に参加してくださいました。勉強が嫌いな人でも、遊びは楽しみながら付き合ってくれる。これは大人も子どもも同じなのでしょう。過去の苦い記憶を思い出してしまう心の症状。これを克服する方法はたった1つしかありません。

私がこれまで人材育成の現場でテストしてきた結果から、確信していることです。


読むだけでセンスが良くなる


11月に発売される私の最新刊は、まさにそれをテーマにした渾身の作品です。

11月19日発売、35冊目の新刊本。
『読むだけで数字センスがみるみるよくなる本』(三笠書房)

これは勉強本ではありません。これまでの著書の中でもっともカジュアルで、もっとも遊んでいる内容。「数字が苦手」と思っているあなたの人生が変わる1冊と自信を持って推奨します。

読むだけで数字センスがみるみるよくなる本 (三笠書房・知的生き方文庫)

amazonから書籍紹介を引用します。

◆2万人を数字好きに変えた「メソッド」を大公開!
 1日1分、ゲーム感覚で遊ぶだけで「数字センス」がみるみるUP!
・「そこそこのイケメン」を数値化すると?
・「カウントダウンスピーチ」でインパクトを残せ
・「レシート1分ドリル」に挑戦しよう
・「愛の値段」はどうやって計算する?
・どっちが多いかを「フェルミ推定」で考える …etc.

◆「数字が苦手」は思い込み!
 数字と仲良くなった人だけが、話し方、表現力、時間管理力…すべてを手に入れる! 
数字センスを身につけて、あらゆるシーンで数字を味方にできれば
自分の伝えたいことが明確に相手に伝わり、
表現センス、数値化、時間管理など、ビジネスパーソンの必須スキルが磨かれる!
今日から、あなたの数字との付き合い方が劇的に変わります!
≪誰もが数字パワーの虜になる1冊!≫

ここまでこの記事を読んでくださったあなたなら、「読むだけで数字センスが良くなる」という私の主張に納得してくださるでしょう。勉強は必要ありません。というか逆効果。とにかく楽しく、遊びながら、数字と戯れるのです。

しかしだからと言って単に計算を強いるだけ、数字の魅力を面白おかしく話すだけでは意味がありません。それは単なる数学教育者のマスターベーションだと思います。(失礼ながら、実態はそのような教育コンテンツや学校の授業が多いのではないでしょうか?  実は本書は数学教育者の教育という裏テーマも入れた1冊です)

たとえば本書には「そこそこのイケメン」を数値化するというエクササイズがあります。もしこれをくだらない遊びと思うなら、失礼ながらあなたは本書の読者ではないのだと思います。
「そこそこ」を数値化できない人は、ビジネスシーンにおいて「けっこう」「かなり」「なんとも言えない」「微妙っすね」「まあまあっすかね」といった発言ばかりしているはずです。このような人がビジネスで成果を出せないことを私はこの仕事を通じて知っています。
私が本書で表現している遊びはすべて、ビジネススキルに直結しています。つまりビジネスの成果に直結しています。それは多くの人にとって、人生の幸福度や豊さにも少なからず影響を与えます。

楽しく、遊びながら、数字と戯れ、その結果、数字に対する恐怖心が消え、さらに仕事や人生において必要な場面で数字が頭の中に浮かび、数字が会話の中に入ってくる。結果、ビジネスや日常生活の必要な場面で数字を活用できる人に変身する。

私はここまで実現できて、はじめて教育を提供できたと思っています。本書はそこまで踏み込み、ビジネス人の育成を専門としてきた著者のエッセンスを凝縮させた1冊になっています。

あなたの周囲に、本書が必要な方がいたら、ぜひ教えてあげてください。これまでの認識が180度変わり、これまでの不快が快楽に変わると。

楽しんでしまっている人には勝てない

あらためて思います。仕事も、スポーツも、受験も、人生も、すべてに言えることかもしれません。

楽しんでしまっている人には勝てないと。

冒頭でご紹介したフレーズを再掲します。

「わたし、数字が苦手なんですよね…」

「ウチの会社の社員、みんな数字に弱いんですよね…」

程度の違いこそあれ、これらは「どうにかしたい」「克服したい」と願っているからこそ口から出てくる発言です。しかしその克服方法が苦行では意味がありません。どれだけ一生懸命やっても、楽しんでしまっている人には勝てない。

世界で唯一、遊ぶだけで数字センスがみるみる良くなる方法。

このメソッドが学校や企業など様々な場に浸透し、誰もが数字と仲良く、楽しく、戯れる世の中になるといいなと思っています。

私はこれからもビジネス数学・教育家として活動を続けます。最後までお読みくださり、ありがとうございました。



【ご案内】刊行記念トークイベント&サイン会

最新刊の発売を記念したイベントのご紹介です。ここまでお読みいただいた方にはきっと楽しんでいただけるものになると思います。是非ともお友達やご家族などお誘い合わせのうえ、ご参加いただければ嬉しいです。

詳細は下記の通りです。(主催の蔦屋書店様による告知文章から引用)


ビジネス数学の第一人者、深沢真太郎さん登壇!
ビジネス数学・教育家、深沢真太郎さんの待望の新著
『読むだけで数字センスがみるみるよくなる本』の刊行を記念して、スペシャルなイベントを開催決定!

今回は、好評既刊『数学的に考える力をつける本:本質をつかむ 考えがまとまる 説明上手になる』との特別コラボ企画として「明日からのビジネスに即役立つ“数字センス”と“数学思考”」をテーマに、90分のミニセミナーとサイン会を開催します。2冊分のエッセンスをコンパクトに学べる貴重な機会を、ぜひお見逃しなく!

◉数学を学ぶと、「構造を把握する力」がつく
◉車のカーナビをイメージして話そう
◉「カウントダウンスピーチ」でインパクトを残せ!
◉75%は「4つのうちの3つ」と読み解く
◉「そこそこのイケメン」を数値化すると?
◉「愛の値段」はどうやって計算する? …他

■日時:2024年11月20日(水)19時開始(18時30分開場)
■会場:六本木 蔦屋書店2階 SHARE LOUNGE内イベントスペース

■チケットの種類
①新刊+既刊書籍2冊セットつき会場参加チケット:3,128円(書籍代913円+715円+参加費1500円)
②新刊書籍1冊つき会場参加チケット:2,413円(書籍代913円+参加費1500円)
③新刊+既刊書籍2冊セットつきオンライン参加チケット:2,728円(書籍代913円+715円+参加費500円+送料600円)
④新刊書籍1冊つきオンライン参加チケット:2,013円(書籍代913円+参加費500円+送料600円)
※新刊『読むだけで数字センスがみるみるよくなる本』
※既刊『数学的に考える力をつける本:本質をつかむ 考えがまとまる 説明上手になる』

■注意事項
※お支払方法はクレジットカードのみとなります。
※お申し込み完了後のキャンセルはいたしかねます。あらかじめご了承くださいませ。

★お申し込みページはこちら



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深沢真太郎 ビジネス数学・教育家 作家(35冊/小説・ビジネス書・教育書)
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