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【リアルスーパーロボットアニメ】銀装騎攻オーディアンにまさか引き込まれている?
今回は大張正己氏が手掛けた名作「銀装騎攻オーディアン」をご紹介したい。
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どんなアニメ?
アニメーター・メカデザイナーとして著名な大張正己氏が監督を務めるロボットアニメ。WOWOWノンスクランブル枠で2000年4月〜9月まで放送されており、外伝漫画「銀装騎攻オーディアンORO」も連載されていた。
前半は兵士養成機関I.M.Oを舞台にしたリアルロボット路線、後半はI.M.Oの企みと、主人公を取り巻く壮大な因縁を描く二部構成となっている。
あらすじ
主人公「哉生優」は高校を中退し喧嘩に明け暮れる毎日を過ごしていた。ある日、先輩の「橘了」から沖縄にあるI.M.Oと呼ばれる兵士養成機関へ入隊を勧められる。
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勧められるがまま、I.M.Oへ見学に訪れた優は人型兵器「リムヒューガン」を目にする。橘からリムヒューガンに搭乗し、演習に参加してみないかと提案を受け快諾する。橘の乗機「フレイムカイザー」を借り受け、演習へ出撃するが、初めて搭乗したにも関わらず圧倒的な操縦技能を見せつけてしまう。
I.M.Oの入隊条件は高卒以上となっていたが、優れた操縦技術を買われ特例として入隊を認められる。
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正式入隊後、優はI.M.Oでかつての幼なじみ「藍原ナンナ」や後にチームメイトとなる「ウォルフ・エリクマイヤー」「ネル・マクマハウゼン」と出会う。
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優たち4名は「第18実戦待機チーム」へ配属され、訓練をこなす日々の中で自身の謎に満ちた出生の秘密と大いなる運命に翻弄されていく…
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リアルロボットとスーパーロボットの二部構成
ある日、実戦待機チームに中国戦線での対ゲリラ作戦において米軍の後方支援としての任務が言い渡される。
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中国戦線へ到着し順調に後方支援をこなす実戦待機チームであった。
しかし、後方支援の予定が上官の「哉生香織」の差金により、訓練の成績優秀者から8名を選抜し実戦へ投入することを告知される。その8名の中には優とウォルフも含まれていた。
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作戦当日、ブリーフィングにてゲリラの拠点を奇襲する旨を伝えられる。
ゲリラの装備は米軍と比較して10年遅れのシロモノで、制空権も完全に確保されていると告げられる。だが、ゲリラの方が一枚上手であり奇襲作戦のはずが待ち伏せを受け、一人また一人と選抜メンバーが撃破されていく。
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作戦は失敗、選抜メンバーが次々と命を落とす中で任務の継続は困難と判断される。撤退の際の退路確保のため、橘が自ら囮を買って出る。
多勢に無勢の状況で橘の判断を優は受け入れられなかったが、生還すると信じ撤退を開始した。
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戦地を後にして撤退した優であったが友軍の空爆に巻き込まれてしまう。
爆炎の中、ドラゴンファングのコックピットで意識を失う…
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優が目覚めるとそこは救出部隊の野戦病院だった。撤退の途中に散り散りになったウォルフも無事だったのだ。
予想外の損害により焦った米軍はより大規模な空爆によってゲリラ殲滅を決定する。しかし、空爆ルート上には民間人が暮らす集落が2箇所も含まれていた。
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空爆は開始され、民間人の集落を含むジャングルは壊滅した。
ゲリラは殲滅され辛くも勝利したのであった。中国戦線から撤収する最中、空爆を受けた民間人の集落を通りがかった。そこで空爆を受け、冷たくなった少女を見かける。
敬愛する先輩を失い、巻き込まれ犠牲になった民間人の亡骸を前に優は感情を爆発させた。
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ここまでが銀装騎攻オーディアンの第1部である。
中国戦線の対ゲリラ戦にて、リムヒューガンの活躍が泥臭く描かれている。戦場での生々しい死の描写、救いのない展開とリアルロボット要素が強く押し出されている。
その後の物語中盤、沖縄の米軍基地上空に巨大兵器「ロキ」が出現するところから第二部が幕開けとなる。
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ロキは米軍基地を壊滅させながら、I.M.O本部を目指して侵攻を開始する。
I.M.Oへたどり着いたロキは殲滅を開始した。I.M.O側もリムヒューガンで応戦するが全く歯が立たず、最早これまでと思われたその時、I.M.O本部から巨大なリムヒューガン「オーディアン」が現れる。
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オーディアンはI.M.O側がロキに対抗するべく極秘裏に開発し、本部の地下で秘匿されていたのだ。
パイロットは主人公の哉生優でドラゴンファングに搭乗した上でさらにオーディアンに乗り込むような方式となっている。
対してロキのパイロットはチームメイトであり、親友であったはずのウォルフ・エリクマイヤーである。
※オーディアンの分類は厳密には「プラチナム・ヒューガン」だが、わかりやすさのために巨大なリムヒューガンと表している。
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何故、ロキはI.M.O本部を目指し殲滅せんとしたのか。それには優の出生が大きなカギを握っているのである。そもそもロキとオーディアンとは?I.M.Oがひた隠しにし続けた秘密とは?
第2部ではこれまで、第18実戦待機チームとして集められた4名が実は偶然ではなく必然の出会いであったことも明かされる。
ロキとオーディアン、スーパーロボット同士の対決が迫力満点で描かれる!
もう一人の主人公「オロ」
物語終盤で外伝漫画、銀装騎攻オーディアンOROの主人公「オロ」がI.M.Oのピンチに駆けつける!
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オロは対テロリスト専門の凄腕の賞金稼ぎとして各地で活躍していた。ある時、オロの元に新たな依頼が入る。
その依頼のターゲットは哉生香織と優のもう一人の上官「鎬臣麗子」であった。早速オロは単騎でI.M.O本部へと潜入を開始する。
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優たちの奮闘も虚しく、オロの侵入を許してしまい司令ブリッジまでセイムセイムが突入する。
そして、ターゲットである麗子にセイムセイムが銃口を向けた。
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だが、オロから意外な一言が発せられる。
「約束通り駆けつけたんだ、守らせろよ」と。
そう、オロは香織と麗子の幼なじみのケヴィン君だったのだ。
麗子とケヴィンは幼少期「困ったことがあれば絶対に駆けつける」という約束を交わしていたのだ。約束を果たすため、単身潜入するフリをして麗子を守るため駆けつけたのだ。
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終盤、もう一人の主人公と言える活躍をするオロだが、単なる外伝漫画の主人公に華を持たせるためのエピソードではないのである。
オロもまた主人公と同じくI.M.Oの陰謀に運命を大きく翻弄された一人であり、とある理由から失った親友を蘇らせるべく行動しているのである。
物語のラスト、オロと失ったはずの親友との会話は涙なしでは視聴できない。というか、ラストシーンの良いところはほとんどオロが持っていくのである意味必見だ。
まとめ・余談
リアルロボットとスーパーロボットという相反する要素を上手く融合したオリジナリティ溢れる名作。
物語後半は専門用語が飛び交い、少し難解だったり説明不足気味な感もあるが、何も知らず運命に翻弄される主人公視点で描かれていると考えれば納得できる。細かなことは考えない勢いと繊細なシナリオが同居している不思議な作品でもある。
また、大張正己氏が監督ということもありメカ作画は2000年当時ということを踏まえても高いレベルと言える。作画の質だけではなく、メカの見せ方も一流を感じることができる。
かっこ良いメカアクションが観たい人にも、シナリオ重視な人にもおすすめできる作品となっている。