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『そこに君がいた』(著者:辻仁成)は学習院女子中で出題されました!中学受験国語の入試問題の内容、あらすじを紹介します!

■『そこに君がいた』(著者:辻仁成)について

この本は、辻仁成さんの小学生〜大学生時代のエッセイです。

『そこに君がいた』の”君”は、主に友人を表していて、辻さんの思い出の中にいる友達、好きだった女の子、先生、おじさんなどです。

短編のような形式でエッセイが進むので、とても読みやすいです。特に前半の「平和町山賊団」は悪ガキだった辻さんの子供時代が描かれ、まるで物語のようなので、小学生にもオススメの章です。その後も、学校について、友人について読んでもらいたいエッセイがたくさんありますが、若干性教育についてなども混ざっているので、保護者の方の判断で考えてもらってもいいかもしれません。

詳しいあらすじを最後に書いています。読書感想文などを書く際に参考にしてみてください。(ネタバレになりますので、読みたくない方はご覧にならないでください。)

中学受験では、2013年度学習院女子中等科A入試の国語の入試問題で出題されました。

2006年度国府台女子学院中学部の国語の入試問題でも出題されたようです。

◆2013年度学習院女子中等科A入試の国語の入試問題

大問1番で、「第2章 子供時代への手紙」から「負けず嫌い」が文庫で10ページちょっとの文章が出題されました。

慣用句の問題が1問(2つ)出題されている以外は残り11の設問全て自由記述問題でした。
「気持ちを説明しなさい。」や「〜思ったのはなぜか説明しなさい。」といった設問ばかりで、自分の言葉も使って説明しなければならないので、練習が必要です。

この大問1番以外は大問2番で漢字の読み書き合わせて20問出題されただけでした。

■『そこに君がいた』のあらすじ(ネタバレ)

「1平和町山賊団」
が小学生の頃、僕ががき大将で、ヨー君やっちゃん藤田君ミカちゃん弟のツネちゃんを引き連れてワルさを実行していた。世界中のテレビを使用不可能にするべく、電波妨害機を作ろうとしたり、秘密基地を作ったり、Xという名の子からのメッセージを探してXを見つけ出そうとしたり、とにかく大人を困らせることがしたくて、そして、その度に叱られるという辻少年の子供時代が描かれている。

「2子供時代への手紙」「負けず嫌い」
僕は負けず嫌いであったが、小学生高学年の頃、そこにもっと負けず嫌いの小田原一馬という男の子が転校してくる。一馬はなんでも一番でないと気がすまないのである。一馬は番長のクニヤンと言い合いになり、足の速いゴワスと競走して負けたら坊主頭にするよう言われてしまう。ゴワスがわずかにリードしたのを見た一馬は、ゴワスのシャツを引っ張って2人とも転倒する。一馬がすぐに起き上がってゴールするのである。一馬の家に遊びに行った僕が、一馬のことを口げんかで泣かせてしまうと、一馬の母親は校長に言いに行くと言う。この母親が結局、一馬には私立の方がいいと言って、一馬はまた転校してしまうことになるが、一馬は辻君といい友達になれると思うと言って別れる。

「3もどかしさの行方」
好きという気持ちはどこから来るのか、という疑問から始まり、初恋は一つではなかったこと、好きだった女の子とうまくできなかったことなど、青春時代の蹉跌も書かれている。

「4疾風時代」
ロックバンドを結成していく時代が描かれている。
高校時代、友人の高原に柔道部に誘われ入部して厳しい練習に励むが、高原が突然退部してしまい、仲が悪くなってしまう。その後高原とはまた仲が戻るが、僕もロックバンドを結成したことで柔道部を退部することになる。公会堂でコンサートを開いたとき、ドラムを叩いたのは高原だった。
大学のサークル時代、アルバイト時代が描かれている。

友とは過ぎ去っていく季節のようなものであり、また巡ってくる季節でもある」とまとめられている。

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