みかん農家はやめとけ?需要・将来性をデータとイラストで可視化してみた。
どもー。
分析太郎です。
色んな仕事の将来性を
分析しています。
今回はみかん農家の
市場分析レポートです。
仕事の将来性を把握する上で
市場分析は必要不可欠です。
起業するにせよ転職するにせよ、
将来性を把握しておかないと、
キャリア選択で痛い目を見ます。
なので分析太郎が、
データとイラストを駆使して、
将来性を分析しました。
それでは、見ていきましょう。
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みかん農家の将来性
まずは需給バランスを理解する
前編では、みかん農家業界の
将来性を確認していきましょう。
その前に、需給バランスについて説明します。
世の中には様々な市場があり、
その中でお金が取引されています。
そして市場の中には、
供給(事業者)と需要(お客様)が
存在します。
これらを釣りで例えるなら、
市場=釣り堀
供給=釣り人
需要=狙っている魚
と言えます。
そして、需要と供給にはバランスがあります。
イラストにするとこんな感じです。
本レポートでは、
みかん農家市場が4つのうち
どこに分類されるかを、
行政機関と業界団体のデータを
フル活用して考察していきます。
それでは、本題に話を移しましょう。
供給の推移
それでは、みかん農家市場の
需給バランスを確認しましょう。
まずは供給から確認します。
みかん農家を経営している
経営体がどれくらいいるのか
確認してみましょう
(経営体の定義はこちら)。
グラフを作成しました。
みかん農家さんは減少傾向でした。
15年間で47.6%減少しています。
ものすごい勢いですね…。
今まで、
・いちご農家
・ぶどう農家
・桃農家
の市場調査をしてきましたが、
経営体数は全て減少傾向でした。
グラフを作成しました。
農家さん、減ってますね〜。
みかん農家に話を戻します。
経営体数の減少に伴い、
作付け面積も減少しています。
グラフを作成しました。
最盛期の1973年と比較して、作付け面積は
13.5万ヘクタール(78%)も減少していました。
えげつない減り方してますね。
東京ドーム一個あたりが
だいたい4.7ヘクタールらしいので、
東京ドーム約28,723個分の面積が
減少したことになるっぽいです
(イメージ沸くかな…😅)。
当然ですが、
収穫量も減少していました。
グラフを作成しました。
何から何まで減少していますが、
では、みかん農家はなぜこうも
激しく減少しているのでしょうか。
考えられる最も大きな理由は
高齢化・人手不足による廃業の増加
でしょうか。
この傾向は、
みかん農家に限った話ではありません。
農業全体を通して抱えている課題です。
特に高齢化はかなり進んでおり、
2020年時点の農業従事者
全体に占める60代以上の割合は、
なんと約8割でした。
グラフを作成しました。
「今のご老人は昔に比べ元気になった」と
よく言われます。
平均寿命も男女ともに伸びました。
ですがそれでも、
肉体労働メインの農業は
想像を超えてしんどい仕事なはずです。
高齢になればなるほど、
引退や事業承継を考える方も
多いでしょう。
ですが、
肝心の新規就農者が、
なかなか増えていません。
新規就農者の推移を
グラフにしました。
2020年時点で
80歳以上の農家は
23万人もいるのに、
2023年の新規就農者は
4万人を割る勢いです。
これではますます、
農業従事者全体の数は
減少していくことでしょう。
みかん農家が減少している理由も、
このような背景があるからでは
ないでしょうか。
さて、供給のデータを
簡単にまとめると、こうです。
・みかん農家の数は減少傾向
・みかんの作付け面積も減少傾向
・みかんの収穫量も減少傾向
・高齢化と人手不足の影響により、
更なる減少が予想される
つまり、みかん農家市場における供給力は
縮小していると考えてよさそうです。
従って現時点では、
先ほどの四分類では
このどちらかに分類されるのでは
ないでしょうか。
では、需要はどう
推移しているでしょうか。
確認していきましょう。
需要の推移
それでは、
みかん農家市場の
需要がどう推移しているか
確認していきましょう。
みかんの需要は、
「みかんの購入数量の推移」で
判断します。
購入金額の推移だと、
市場価格変動の影響を受けるので、
あまり参考にならないからです。
それでは、
みかんを確認する前に、
まずは果物全体の購入数量の推移を
確認しましょう。
グラフを作成しました。
日本人の果物購入数量は
減少傾向にありました。
2000年時点と比較して
35.2kg(34.2%)少なくなっています。
実は10年近く前から
日本人の「果物離れ」が
指摘されていました
(こちら2014年の記事です)。
こちらの記事によれば、
・皮をむく手間がかかる
・日持ちがしない
・価格が高い
などの理由から、
果物を食べない人が
増えているようです。
僕は毎晩、バナナ・小松菜・牛乳を
ぐちゃぐちゃにして飲む習慣が
あるんですが、バナナ以外の果物は
ほとんど買わないですもんね。
だって高いんだもん…😭。
しかしながら、
これはあくまで果物全体の推移で
調べてみたら、キウイなんかは
購入数量が増加していました。
グラフを作成しました。
キウイは日本の果物業界を
牽引してくれているようです。
(参考記事はこちら👇)
では、肝心のみかんはどうでしょうか。
確認してみましょう。
グラフを作成しました。
あちゃ〜。
みかんの購入数量は
減少傾向でした。
2022年は前年比増でしたが、
最盛期の2001年時点と比較して
12.5kg(59.7%)減少しています。
こりゃしんどいですね。。。
考えられる大きな理由は、
やはり価格の上昇でしょうか。
家計調査(総務省)は、
様々な果物の100gあたりの価格を
記録しています。
その中から、みかんのデータをもとに
作成したグラフがこちらです。
みかん100gあたりの価格は、
特に2012年頃から上昇傾向に
ありました。
2000年時点の価格と比較して、
16.6円(51.7%)高くなっています。
これでは、なかなか
手が出しにくいですよね。
さらに、昨年から続く物価上昇も
止まるところを知りません。
お米の価格とか
凄まじいことになっています。
賃金はそこまで上昇しておりませんので、
家計の縮小が懸念されます。
果たしてどうなることやら…。
さて、一通りデータが出揃いましたね。
それでは、結論に入ろうと思います。
分析太郎の結論
まとめると、
みかん農家市場の
需給バランスはこうです。
【供給】
・みかん農家の数は減少傾向
・みかんの作付け面積も減少傾向
・みかんの収穫量も減少傾向
・高齢化と人手不足の影響により、
更なる減少が予想される
【需要】
・みかんの世帯あたり購入量は2000年時点と比較して59.7%減少している
・みかん100gあたり価格は上昇傾向にあり、気軽に手が出しづらい価格になっている
・お米をはじめあらゆるものの価格が上昇しており、家計の縮小が懸念される
結論を出しますね。
需給バランス四分類で言えば、
ここに当てはまりつつあるのでは
ないでしょうか。
釣り堀(=みかん農家市場)の中で、
釣り人(=経営体数)が減少し、
魚(=みかん購入数量)も
減少傾向にあることから、
このような結果になりました。
いかがでしたでしょうか。
ここから先は、
みかんが持つ価値や、社会の変化に
焦点を当て、今後みかん生産関係者に
求められることが何かを推察していきます。
あとは現在注目されている
日本果物の海外需要にも触れていきます。
みかんの社会的役割①
ここからはやや定性的ですが、
「みかん」という実際の果物から
その「役割」だけを抽出して、
みかんの立ち位置や今後の可能性を
みていこうと思います。
まず大前提として
これは果物全般に言えることですが、
一般家庭において果物は、
「なくてはならない存在」とは言い難い
という点を理解する必要があります。
特定の果物が無性に食べたくなる
ことはありますが、それでも、
「みかんが無くて本気で悩んでいます」とか
「誰か洋なしをお恵みください」とか
「りんごがないと生きていけません」
みたいなことには、基本的にはなりません。
比較対象として、
「なくてはならない農作物」の一つに
お米があります。
つい最近、
下記のような人が続出しました。
なぜみかんとお米では
こうも違うのでしょうか。
それは、お米には「主食」という
明確な「役割」があり、その役割は
生活において欠かすことのできない
もの(=なくてはならない存在)だからです。
では、みかんには一体どんな
役割があるのでしょうか。
代表的なものの一つが
食後のデザートとしての
「嗜好品的役割」です。
食後のデザートとして
みかんを食べる光景は、
一般的に想像されるものだと
思われます。
chatGPTもそのように回答しました。
ただ問題は、食後デザートのような
「嗜好品的役割」を果たせるのは、
みかんだけではないということです。
食後のデザート一覧を
chatGPTに生成させました。
「食後のデザート」のポジションは
ニーズがある分、競争が超絶激しいので、
厳しい戦いを強いられることになります。
ただ、みかんには
もう一つ大事な役割があります。
これはみかんの一人勝ちとも
言える役割です。
それについて見ていきましょう。
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