子どもニーズカードを通して、大人が「聞く」「待つ」を学ぶ春
自分の気持ちも相手の気持ちもわからなくて、混乱の子どもたち。
放課後子ども教室で、入ったばかりの1年生たちが自分たちの気持ちや状況をまだ上手く説明できなくて、爆発してしまうことが続いています。
いつ何をするか、しっかりと決まっている学校生活に比べて、自由の多い放課後。基本バスの時間やスポ少の都合があり、その合間に子どもたちがやりたいことをするため、毎日状況が様々で、それゆえ混乱が起きやすいことは予測していました。
あらかじめサポートをお願いしている上級生たちも、1年生たちにその都度やさしく説明したりルールを変えてくれたり、なぐさめてくれたり、とても柔軟に対応してくれているのですが、それでも訳が分からなくて、ちびっこたちはパニック!
パニック理由はそれぞれなのですが、聞いて「こうなの」と伝えられる子ばかりではありません。小さな子が自分の気持ちを安心して表現できるように、そして周りの子も友だちの話を「本当に聞く」という経験を積んで、お互いを助け・助けられ合える集団になるよう練習?したいなあーと思っていたところ、、、
非暴力コミュニケーション理論による「子どもニーズカード」
ちょうど、高校の同級生で九州移住の先輩が、お子さんに使ってみた!と紹介していた「子どもニーズカード」。
「おお、これだー」と、すぐに印刷して、ラミネート。
使ってみました。
昨日大泣きしていた一人の子が、しっとりと遊んでいたタイミングで、、
カードを並べて、
「昨日のあの時、どんな気持ちだった?」(感情カードから選ぶ)
⇒「おこっている はらがたっている」カード
「そっか、~されて嫌だったもんね」
「どういうふうになりたかった?」(ニーズカードから選ぶ)
⇒「やくにたつ ちからになる」
「そっか、そうだったんだね」
(これは、このカードの意味をお互いに正確に状況にあてはめられているか不明ではありましたが、今回は言葉・絵柄も含めて本人が選んだ、というところを尊重しました。)
「そうだったんだねー」
「教えてくれてありがとう!」
「もう気持ちはすっきりしてる?」
⇒「うん」
ということで、次の遊びへうつっていきました。
大人は子どもを待てているか。大人も安心できているか。
これは、カードを使って聞く方(主に大人ですね)が聞き方を習得することもとても大事だなと感じました。
特にすぐに答えが出なくても、静かに待ち、その子が自分で自分の気持ちを見つけられる時間を作ってあげること。
前に勤めていた保育園でも、小さな時から一人ひとりの話を聞く、というのをしていたのですが、2歳児でも時に30分以上「今日は散歩でどこに行くか」というテーマ?で子どもたちが話し合い聞きあうことができていました。
これを、大人が「時間がないんだから、今日はここね」と決めた時と、たとえ活動時間が減っても、全員が納得して出た答え(これは、大人が予想もできないものであることが多かったです)で活動した時では、子どもたちの主体性に雲泥の差が出ていて、自分たちで決めたことですっきり活動できることが多かったです。
「待つ」ということが、今の時代に育つ子どもたちにどれだけ大切なのか、都市部で働いていた時にも意識していましたが、改めて今いる場でも思い知らされています。「待つ」ことが子どもへの一番のサポートなのかもしれません。
「今、この子の気持ちを聞ける自分」でいたいな、(できていない日も多いな、、と反省しながら、、)と思います。そして、子どもに関わる大人同士も「聞いてもらえる」という安心感のある体制・空気の中で、子どもに接することができるよう、微力ですが動いていきたいと思います。
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