026. 認知科学について(Vol.1)
関連するのは、認知的不協和についての021回。
認知科学は通称「心の科学」と言われる。かなり学際的な学問で、(分析)哲学、認知心理学、計算機科学、離散数理科学など、分野は多岐に渡る。
現在、盛んに研究されている人工知能(AI)は、認知科学の最重要分野の一つである。認知科学は構造主義(ソシュールが考案)に取って代わったパラダイムであり、機能主義(ファンクショナリズム)である。
ホッブスは、「人工知能研究の祖父」と呼ばれる。ホッブスは、「心とは、記号を計算するシステム」であると述べた。
デカルトは、心身二元論を唱えた。現代的な考えでは、心身二元論の考え方は間違っていると考えるのが妥当だが、カルティジアン(デカルト主義)の人はそれを認めないだろう。心と体は間違いなく連関している。一方で、ホッブスは心身一元論を唱えた。
アラン・チューリングは「人工知能の父」と呼ばれる。チューリング・テストはとても有名。チューリング・テストとは、ある機械が知的かどうか(人工知能であるかどうか)を判定するためのテストである。『イミテーション・ゲーム』という映画でチューリングの生涯の一部が描かれている。
カーネギー・メロン大学のハーバート・サイモンは、文字どおりの意味で考えることができる機械をわれわれはすでに持っていると述べている。
サイモンの同僚であるアレン・ニューウェルは、「われわれはついに、知性というものが物理的記号の操作に関わるものにすぎないことを発見した」と述べている。
フリーマン・ダイソンは、進化という点に関してはコンピュータが生物よりも優っていると述べた。
認知科学が扱う主な分野を列挙する
・計算
・表象(representation)
-知識
-錯視
・記憶
・アナロジー(類推)
-メタファー(隠喩)
-シミリ(直喩)
・推論
・感覚
・注意
・発達
・言語
-会話
-演繹
-帰納
-仮説推論(アブダクション)
・思考
-ひらめき
・音楽認知
・感情
重要語句・理論
・スキーマ
・プロダクションシステム
・符号化特定性原理
・プライミング
・メトニミー
・発話プロトコル法
・ヒューリスティック
・三段論法(アリストテレス)
・トゥールミンロジック(トゥールミン論法)
・言語行為論(オースティン)
・フレーム理論(ミンスキー)
・スクトリプト理論(シャンク)
・CD理論
・MOP理論
・XP理論
・ケースベース理論
・バックプロパゲーション
・PDPモデル(ニューラルネットワーク)
・HPSG(カール・ポラード)
・高階述語論理
・フレーム問題
・超情報場仮説(苫米地英人の造語)
・ファンクショナリズム
・ホメオスタシス(恒常性維持機能)
といろいろ書いてみたけど奥が深すぎて知識理解が全然足りない。
理系分野だから余計に難しい。
でも、興味深い。
今まで読んだ認知科学に関する本の紹介
そして、チューリング・テストに関する映画
考えさせられる映画だった。
自分が機械であるか否かを調べるのは、自分から赤い血が出るか否かなのかもしれない。
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