相性バッチリ!牡蛎とワインの合わせ方をご紹介します🍷
生ガキに合うのはシャブリだけ?
フランスの美食家は、生ガキに塩とレモン汁を振りかけて、ブルゴ-ニュ地方の白ワイン(シャルドネ品種)のシャブリと合せることが多い。
このシャブリに似た品質のブルガリアの白ワインには、ブラック・シー ゴールド社のゴールデンリズム シャルドネがあります。
このワインと生ガキに塩とレモン汁を振りかけて味わった。
なんと、なんと、おいしい!
価格は手ごろだが品質は高貴。
このワインは、10℃位が美味しく、樽熟香もあり、アルコ-ル発酵の後で、マロラクチック発酵をしたワインだ。
マロラクチック発酵とは、ワイン中のリンゴ酸を、乳酸菌によって乳酸に変える発酵のことで、酸味はまろやかになる。
これにより乳酸のあるカキのような食材に合い易くなる。
相性の仲介役は調味料にあり。
生ガキにかけた塩とレモン汁という調味料が、ワインと料理の仲介役であった。
とはいえ、世界各国のワイン・タイプにより、仲介役の調味料が微妙に変わってきます。
1.タンニンの多い白ワインとの合わせ方
南オ-ストラリアのワイン産地アデレ-ドでは、白ワイン(シャルドネ品種)と、タスマニア産の生ガキに、レモン汁だけでなく“コショウ”を振りかけていた。
このシャルドネの成分は、シャブリよりもタンニン(ポリフェノ-ル)が多いことによる。コショウとタンニンは、相性がよいのだ。
タンニンが多めのブルガリアの白ワインと言えば、ホワイト・マヴルッドがある。
このワインは、赤品種マヴルッドの果皮の紫赤色を抽出されないように圧搾した果汁から造る。
赤ぶどうから白ワイン(原酒)を造る方法は、フランスのシャンパンでも行われている。
このタンニン多めのホワイト・マブルッドに塩、レモン汁、コショウなどを振った生ガキと合せる。
すると、なんと、おいしいでは、ありませんか。口の中は、マ-ブルッド!とさえずっている。
2.甘口白ワインとの合わせ方
アメリカでは、生ガキに甘口のトマトケチャップをかけることをご存知でしょうか?
これには、やや甘口白のロビコのムスカットをお供に、
トマトケチャップにレモン汁をプラスして、料理とワインの酸味と甘味を一致させましょう。
♪サンとアマミ♪? なんだかシャンソンを歌いたくなる。
3.赤ワインとの合わせ方
では、生ガキと赤ワインを合わせるには、どうすればよいか。
赤ワインには、ポリフェノ-ル(タンニン)が多い。
生カキには乳酸があることから、赤ワインもマロラクチック発酵による乳酸のあるワインが合わせ易い。
さらに仲介役の調味料として、乳酸を含んでいるバルサミコ酢が最適では?
醤油(40%)+バルサミコ酢(40%)+レモン汁(5%)+オリーブ油(10%)+ショウガとニンニクを半量ずつの磨りおろし汁(5%)のソースを、生ガキと赤ワインの仲介役にしてみる。
このソースを、生ガキにかけて、ブルガリア産メルロ-やマブルッドと合せてみよう。
オ-、ワンダフル!
うきうきして来る味覚は、生カキの新鮮な味わいが、オリ-ブ油や赤ワインのタンニンとうまく絡まって、ヨハン・シュトラウスの「美しく青きドナウ」を歌いたくなるような“メルロ-・メルロ-”な興奮に包まれる。
こうなれば酒神バッカス様にも捧げたい。
それでは次回またお会いしましょう!ピタピタ〜!
文:渡辺正澄(社)日本ソムリエ協会 名誉ソムリエ
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