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書店パトロール55 番外編 下鴨納涼古本まつり 

昨日から8月16日まで、下鴨神社のただすの森にて古書祭りをやっている。ので、暑いけど、車を飛ばして行く。
然し、無論、駐車場は埋まっていて、なんとか500m圏内に停めて、暑い暑い言いながら行く。
会場に着くと、砂塵が舞っている。蜃気楼のようにテントが立ち並び、大勢の人でごった返していた。私は既に後悔していた。と、いうのも、私はあんまり人混みが好きではないのだ。
然し、良い本はないかと、棚を漁っていく。こういう会場で、良い本に出会えた試しがない。私は、ネットで探すか、当たりをつけていく、かつ、雑食タイプではないのと、大物狙いのため、こういう会場で出会えることはほぼない。それと、現場での本探しがとても下手なのだ。

1冊、気になる本があり手を伸ばす。鴨居玲の『踊りたまえ』である。パラパラと、インタビューもあって気になる。価格は4,800円。うぇ、高い。で、調べると、どうやら、昨年これの復刻版が補足ありで出ている様子。然し、それも5,000円超えているし、この原書は5,000円〜10,000円弱する。なので、まぁ安いのかな、相場より、と、思いながらも、我慢我慢。

それから、虫明亜呂無の『女の足指と電話機』を発見。これはもう持っているので見送り。

そして、『祇園抄』を手に取る。とにかく極美本で、めちゃくちゃキレイで1,800円。少し欲しかったが、やめておいた。これより安い価格でいくらでもありそうだ。祇園に関して調べ物がある人はいいかもしれない。
今もヤフオクで出ていた。

それから、映画本で気になったのは、お、昔持ってたやつやん、とばかりに買い戻しそうになった映画秘宝のムックのデ・パルマ本。こういうのも取っておいたら、少しは利息がつくのだな〜、と思いながら。

それから瀬戸内晴美の『奇縁まんだら』シリーズが3冊あったので、これはいいかな、と思ったら汚れが酷いのでパス。1冊500円ほどだったが、看過できない汚れだったので。

カンカン照りではなく、森の木々に遮られて、かつ、雲も出ていたので、蒸し暑さが増していく。私は、軽く読めるエッセイ的なものを探していたが、なかなか見つからない。

『竹宮惠子カレイドスコープ』の背表紙を発見し、うーん、これにしようかなぁ、とパラパラと見る。

私は、萩尾望都よりも、竹宮惠子の絵の方が好きだったりする。どちらかというと、萩尾望都よりも、竹宮惠子の絵が両性具有を描けている気がするからだ。
私の人生のテーマは両性具有なので。
然し、買わなかった。たくさんあるテントを見ていくのに、なるべく手ぶらでいたいから……。
まぁ、モノホンの人はどんどん本を抜いて買っていく。かさばっても。私はそこまで本気ではないのだ。

まぁ、最後は文庫でも見るか、と均一棚を見ていると、『飢餓海峡』の文庫版が上下巻300円。水上勉の小説で、映画版は内田吐夢監督、主演は三國連太郎、激烈な傑作として名高い。まぁ、私は観ていないので、近々観ようと思っているのだ。内田吐夢、監督といえば、宮本武蔵5部作で、まぁ、今で言う、『キングダム』シリーズのようなものである。

そして、『飢餓海峡』は、なんといっても井筒和幸が鬼のように褒めている、あんな傑作はない、とまで言っている作品である。

まぁ、私はまだ未見なので、何も言えない。

この『飢餓海峡』を買うか、どうしようか、迷い、そうしていると、結局、今は重たい本はノーセンキュー、だったので、目についた中島誠之助のエッセイ、『骨董屋からくさ主人』を拾うのみ。150円なり。

私はなんでも鑑定団の大ファンであり、そして、骨董、について無知のため、少しは知識を……と軽めの本から入ろうかと。







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