書店パトロール75 カードキャプターさくら的御詠歌
人生、予想外のものにハマることもある。
私は、たまに、意想外、予想外のものにハマることがあって、そういうのは、大抵は数珠つなぎ、なので、まさかこんな世界があるなんて!という
嬉しい喜びに満ちていることが多い。
そういう出会いにぶつかるために、私は書店を彷徨き続けている、と、いうわけでは決してないのだが、まぁ、然し、いつも同じ場所を徘徊しているから、結句、代わり映えがしない。
で、まずは詩の本。
装丁がとにかく美しく、詩の本は、装丁と合わせてはじめて詩なのかもしれないなー、と、それっぽいことを言ってみるが、然し、装丁と詩は別物であるので、騙されてはいけない。美しいに越したことはないけれども、真の美しさはガワにはない。で、然し、この本の装丁はとても美しく、著者のあとがき、私は、あとがきが好きで、と、いうのも、解説、あとがき、というものは、答え合わせに近しい、なので、私は、どうしても、感覚、よりも理論的に分析されている方を選んでしまう。特に、文学、その中でも、所謂、高尚とされる文学、と、いうのは、解説を読むことで、より多層的に見ることが出来るし、詩、なんて、正直、感覚の最たるもの、と見せかけて、実はすごーくクレバーに計算されて作られていたり、そもそも、詩は、計算して考え抜いて作るのが本道なので、だって、そうじゃないか、基本的には韻文であること、例外もあるし、日本語に韻は馴染まない根付かない、そうして今では、さらに例外が増えて、何かこう、無法地帯、それは昔からか、まぁ、そんな無法地帯の中に隠されたルールを掘り起こして律儀に彫金象嵌を施す、そのような言葉の職人は死に絶えて、いや、いるのだろうけれども、一向に評価されない、その場その場のカタルシス、嘘カタルシスに幻惑される聴衆読者に媚びへつらいちんぽこしゃぶるのが関の山の人々が書く、そんな、こう、10分くらいで書かれたうんこみたいなもの、それはただの思いつき文、と、そう、自覚を持って欲しいものである。
フランスの詩、あの、小難しい、難しい難しいむずかしいむずかちい、そんな詩、リズム、韻、母国語じゃなきゃ無理ッ!ってなもんで、まぁ、その、なんだ、御詠歌、とも言えるけど、そういう、日の本のポエトリーリーディング、そういうものを、もすこーし、ちゃんと取り入れたほうが、よっぽどいい詩になると思うのだけれども、大抵は、基本を外して、オリジナリティ、という、下痢便を放り出そうとするから困ったものだ。
で、この本は出来立てホヤホヤなので、あとがきには、谷川俊太郎の逝去に関しての文章が……。
で、そんななか、こう、並んだ、月と雪。
私、先日、高速道路を走る夜、あまりにも美しい満月が、ビルディングの間に顔を出しているのを見かけて、それに心を射抜かれた。で、でかい。でかすぎる。
雪月花、常に、日本人、いや、詩人歌人俳人、いやいや汎ゆる藝術家はこれらに心を奪われる。奪われ続けて何万年、気づけば令和の時代である。
雪月花、それは日本の美しさ、花鳥風月、それは日本の美しさ、然し、このアンソロジー、いいなぁ、と、二冊を比べる。雪のほうが、こう、なんか温かな手触りの本。
雪と月。そうして、月城雪兎さんを思い出す。雪兎さんはさくらちゃんの想い人であったが、然し、その役割はよくわからん理由で終了し、影が一気に薄くなった。
そして、雪兎さんは実は人外であり、クロウカードの守護者の一人、月である。つまりは、この本は、雪兎さんの本、ということになるのだろうか。
あの漫画は、多様性恋愛のアンソロジーであり、最近の新章は読んでいないのでわからないが、BL、百合、ショタコン、ロリコン、獣姦、いや、獣姦はなかったかな、と、いうような、そういう漫画で、毎回、こう、決め絵、見開きは、お花で溢れていた。つまりは、雪月花、なのである。で、あの犯罪者寺田先生はどうなったのかわからないが、然し、漫画本を買う財力すら、今の私にはない。
と、調べていくと、本屋さんには置いていなかった、『海のうた』の存在が。
で、そんな私の目に、次に映ったのは『光る君へ』のメモリアルブック。
先日、最終回を迎えた、『光る君へ』。
私も、最終回は観た。途中脱落していたが、然し、最終回なので。で、巷で言われている、あの、『ターミネーター』エンド。私も観ていて、いや、ターミネーターじゃん、と、すぐに思ったが、いい終わり方だと思う。けれども、作為的に過ぎて、こう、やはりセリフはなくても良かったかもしれない。けれども、セリフがないと、わからない、という人も多いので、難しいところだ。
で、『ターミネーター』、と、いえば、ジェームズ・キャメロン、ついに発表された、『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』。アバターの3である。『アバター:シェイプ・オブ・ウォーター』は私も映画館で観たが、これは日本ではコケていた。お正月映画だ。お正月、クリスマス、映画館に行きたくなる季節。
然し、『アバター』は全5部作、まだあと3本あるわけで、こう、2009年の1作目、2022年の2作目と、永久に待たされているかの如く長い長い期間、どんどんボリュームを増し続けたアバター世界、お次は2025年、まさかの3年後、いや、公開予定は決まっていたから、普通なのだが、然し、なんかわずか3年、というと、すごく短い気がする。お得感がする。あと10分で着く、と言われて20分待たされるとキレそうになるが、5分で着いた場合、すごく早く来たな、という感じがする。つまりは、これは相対性理論なのかもしれない。いや、全然識らんけど。とにかく、2は海、で、3は火と灰、なわけで、火山とかが舞台なのかな?と、安直な想像。
まぁ、とにかく、『光る君へ』に話を戻すと、柄本佑さんが出ているのだし、どうせならば、『素敵なダイナマイトスキャンダル』よろしく、平安エロ絵巻、として描かれても良かったかもしれない。
そういえば、エロ代表的な花山天皇、あの人も御詠歌をしたためた。それが、10世紀以上経っても親しまれている。
で、次に気になったのは、『作家とお金』。
私は、お金に目がない。なので、お金、而も、作家、と、くれば、もう、それだけで、読みたくなるし買いたくもなる。然し、そもそも、私は作家ではない。なので、全く関係がない、それにパラパラ見たところ、あんまりディープな話はなかったので、そのまま棚に戻す。
皆、金、である。人生は金が一番大事。そうだ。金が一番大事。私だってそうだ。然し、私がそう言ったとき、いや、でも……、と少しでも思ったのならば、それはいいことだ。
で、その後に気になったのは、『マシンガンズ』の本。もうすぐM-1グランプリ。マシンガンズはTHE SECOND~漫才トーナメント~においてすごい大活躍をしていた。
なんというか、この本は二人の会話で進む感じで、非常に軽くて読みやすい、面白い匂いのする本で、今年の正月はこれかな〜と思いつつ、少し悩んで、買わない。いや、買おうと思うのだが、いま手持ちがなかったノダ。
そう、私はパトローラー。買う、買わない、は問題ではなく、本がまだ出版されている、その日々、この掛け替えのない日々を、私は愛している。