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情報に流される世の中で自分をどう保つかが問われる~<私>を取り戻す哲学~2024年68冊

哲学という事もあり、深い内容でした。
比較的簡易的な本なのかと思って買いましたが、
ガッツリ哲学でしたねw
好きなジャンルではあるので読み切れたけど、
興味がないと苦しくなる本かもしれない。

1章は問題提起なので読みやすい。
2章は新デカルト主義の話で難しい
3章はSNSとかフェイクニュースの例もあり、
少しだけ読みやすくなる・・・
最後の4章は結論で比較的分かりやすい。

難しい本は苦手という人は、
1章と4章だけ読むだけで良いかも。
それでも勉強になると思う

個人的には
マルクスガブリエルや、
國分功一郎の暇と退屈の倫理学、
平野啓一郎の私とは何か等
これまで読んだ本の解釈も書いてあって、
改めて勉強になったなあ

ネット時代になり、
社会や他者との常時接続状態なわけです。
常に何かと繋がっているから
自分を複数演じていて現代人は疲れてるわけよね
アナログでも会社や学校での自分
家庭での自分、友達といる時、恋人といる時、
微妙に違うのに、更にSNSやってたら、
演じる役はいくつあるのかしら?って話よね

この本は、
<私>が不在になっている!
って事が大きなテーマ
<私>に対する哲学的な考察をしています。

この本は哲学書なので、
当然深い言葉がある。

<私>の弱さや脆さに目をつむることを
テクノロジーが可能にし、これらを隠した。
という作者の言葉には考えさせられた。

SNS等のプラットフォームは、
デザインされた<私>がコンテンツとして消費される場所である。
この言葉もまさに!って感じる

人間は不完全な存在だからこそ、
他者が関与する余地が残っているわけです。
弱さや脆さを見せる必要がなく、
演じて繋がれる世の中だと、
他者と密になる必要ってないんですよね~

でも、それは本質的には誰にも分かって貰えず、
表面だけの付き合いになるので、
なんとな~く空虚な感じで、
生きづらいのかもなあって思ったりします。

今がなんとなく
生きづらいって感じている人
時代や情報に流されてると思う人
誰とも分かり合えないって思う人

そんな人は読むと
生きる参考になる気がします!


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