ノンフィクションをフィクションにした事件の物語 ~塩田武士:罪の声~ 小説2023年5冊目

寝かせてました。
だいぶ寝かせてた本です。

kindleってこれまで読んだ本のスピードから、
大体読み終わるまでこれくらいの時間ですよ!
って教えてくれます。
読み始めた時に8時間ちょっとと表示されて一度閉じましたね(笑)

この本ってグリコ森永事件を題材にフィクションとして書いた小説らしいんですけど、
よく出来た作品でした。
最初の三分の一くらいは引き込まれず、
何度か読むの辞めようかなと思ったんですが、
そこからは引き込まれたね〜

主人公は過去の事件の特集を担った新聞記者と
謎のテープを発見したテーラー屋。

これがグリコ森永事件を元にって事で、
時代背景は昭和なんだけど、
その時代だからこそできた犯罪…
今だったら無理ですよね〜

小説の中で描かれてる
犯罪者側も欲が出たことによるメンバー割れ
事件の首謀者も戦略はかいたけど人選は無関与で、
自分が想像してた方向とは異なる方向へ進む。

つくづく人間の感情は難しい…
つまり集団というか組織になると、
コントロールが難しくなるものだと教えてくれます。

そしてその事件により被害となったのは、
企業というよりも犯罪メンバーの人の家族…

家族って難しいよなあって思います。
加害者家族は被害者にもなる。
何も知らない子供が1番の被害者ですね…

なかなか読み応えがある本です。
読むのに時間がかかった本でしたが、
テーマは良いかもしれないです。

罪の声というタイトルは、
頼まれて犯罪の戦略を描いてしまった人の独白
罪によって人生が狂った人の声
身内に過去の事件の関係者がいた事を知った人の声
罪には色々な声が生まれるよって事かもしれないですね〜


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