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ピカソの傑作がどう生まれたのか?~暗幕のゲルニカ~2024年小説18冊

原田マハのアート関連の小説
何冊か読んでいますが、
フィクションかノンフィクションかが分からなくなる。それくらいリアルに書くというか没入させられる。そして毎回結構長編w

ゴッホにしても今回のピカソにしてもさ、
本当に物語の中で生きているように描く。
作品を読むと美術館に行きたくなる程に、
画家が絵を描いた背景が分かるのよね〜

1枚の絵に関して、
時代背景や作品にこめられた思いがさ、
こんなにも詰まってるのかって・・・驚く。

内容はどういうお話かというと、
NYのテロ前後の現代とスペイン内戦時代の過去
これが交差しながら話は進んでいきます。

世界大戦の際、
祖国スペインがナチスの攻撃を受けて崩壊・・・
それを嘆き「ゲルニカ」という絵にしたピカソ
一方、2001年NYテロにより
イラク戦争を決めた米国
反戦の象徴の様なゲルニカの絵に
国連では暗幕が掛けられた・・・

9.11の時にNYに住んでいた事もあり、
当時を思い出しながら物語に入っていけました。

岡本太郎にも共通するけど、
芸術家は破天荒よね…
愛人いるし、気分屋だし。
でも人間らしくて魅力的にうつる。

芸術は飾りじゃない。
敵に立ち向かう武器なのだ
ピカソの強い言葉ですね〜

ナチスの武官に、
この絵を描いたのはお前かと聞かれ、
いいや、君たちだ!
という言葉を本当にピカソが言ったとしたら、
凄すぎるなあと思ったね。死を恐れない態度

ピカソの絵の見方が変わる作品だし、
アートの力を感じる内容でした


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