滑落

 なんとなく寂しいと感じる。この寂しさの正体を私は知っているのだ。話したい人と話せない悲しさ、明日もあるから早く寝ないといけないのに眠れない焦り、言いたいことが喉につっかえて出てこないもどかしさ、手に入らないものを望む愚かさ。全てひっくるめてわたしは"寂しい"と感じるのだ。
 たったひとつだけ、願いが叶うのならば。心の自傷を受け止めて、奥の奥にある猛毒を一緒に飲んでくれるひとに出会いたい。叶うわけない、自分に吐き捨てて傷を増やす。おやすみなさい、今日も停滞していたわたし。

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