![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/173033123/rectangle_large_type_2_4b8e3cd004cb828a5ff113f328ddcc1c.jpeg?width=1200)
アトラクションのような小説「木漏れ日に泳ぐ魚」恩田陸
アトラクションのような小説「木漏れ日に泳ぐ魚」
皆さま、今回の課題図書「木漏れ日に泳ぐ魚」はいかがでしたか??|ω'*)
意外とサクサクと読めてしまった方も多いのではないかと思います。
僕が、この本で何よりも好きなところは、「アトラクションに乗っているような感覚になる」というところ。
アキとヒロ、という二人の男女の主人公がいて、読者は何もわかならない状態から別れることとなった二人の語る夜を一緒に追体験していくことになります。
この時に、読者も「この物語」どこから始まってどこに向かうのかわからない状態だけれども、主人公のヒロとアキも、どこが始まりで何が終わりなのかわからないよう状況から夜が始まります。
さ。
ここでアトラクションへの搭乗は済んだようなものです(*'д'*)
あとは、物語の進行とともに、主人公の二人と心を共有しながら一晩を過ごしていくことになるのです。
Σ(Oдo;)
色々な本があって、感情移入する本もたくさんあるけれど、大抵は「神の視点」として、傍観者として他人の物語に徐々に心が同期していくような感覚だと思います。
ところが、この小説は、4pくらい読むと、主人公たちの心と自分の心の同期が完了してしまっているのです。
「何が起こるのか。そして、何が起きたのか」
こんなに鮮やかに物語の世界に引き込んでくる小説もなかなかないし、恩田陸は引っ張り込むのが本当に上手な作品を描く人だと思っています( ꒪⌓꒪)
そもそも、名前も性別が分かりにくいし、どちらの性別の人もさらっと引き込んでいくのではないかと思います。僕は女性だと思っているけれど、名前だけなら男性とも受け取れる空気感。
心が同期してしまったあとは、徐々に二人が共有する物語に、二人と同じように驚きながら一気に長くて短い夜の時間を共有してしまいます(*´д`*)〜з
めっっっちゃ、好きな作品(_ _).。o○こんなに鮮やかに本の世界に引き込まれることもなかなかありません(*'д'*)尊敬。
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?