新宿は、僕には広すぎる街。
春が、頬にぶつかる。今日はそんな日だった。
東京の2月は、宮城の3月だから、今日みたいに暖かい日はもう春だと思う。
新宿の街を歩いた。
住んでいる海まで歩いていける街までいく電車は、たまにしか来ないので、時間をつぶすために新宿駅のまわりを一周しただけなんだけど。
大学生のときは、東京はよっぽどの用事がないと来ない街で、お金がないから深夜バスで行ったり来たりしてて、新宿には大きなバスターミナルがある。
だから、東京=新宿という感覚がいつまでも消えないのかもしれない。
初めての遠距離恋愛の相手は“the東京の人“で、数少ないデートはほとんどが新宿だった。
大学時代に一番長くお付き合いしていた人に、小雨が降る歌舞伎の夜間金庫前で、ビンタされたことがある。
新宿は、僕には広すぎる街。
でもなぜか、新宿が好きでたまらない。
人生で出会うほとんどの人とは、春に出会ってる。気がする。
だから、春になると、いろんな人との“はじまり”をおもいだす。
そのときの高揚感が、今日みたいな日に新宿を歩くと、体でもこころでも思い出してしまう。
だから、春はウキウキするから嫌いで、だから、春はウキウキするから好きだ。
春だね。
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