自信なんかなくていい、ただ自分を信じる。それこそが唯一無二──悩み、迷い、苦しみから解き放たれて、自分らしく生きるための方法だった

ずっと自信がありませんでした。

ずっと、家業である極真カラテ、そして志した小説を、20年以上、10年以上、飽きることなく、折れることなく、絶えることなく、努力し続けてきました。

けれど結果は現れませんでした。
何一つとして胸をはれるような成果を出すことができませんでした。それでも自分は、空手の鍛錬を続けていくこと、小説を書き続けることそのものに価値を見出してきたので、それでも続けること自体が苦痛というわけではありませんでした。

けれど、対外的に、人に、自分がそれをやっていると、宣言するそれは、出来ませんでした。

私は自分と言う人間そのものが好きでしたし、自分がこつこつと決めたことを続けていくこと、飽きることなく絶えることなく研究を続けていくと、そういったことには信頼を置いていました。

しかし自分という人間を他人に、そしてそれぞれの業界や世界に売り込む事は、到底難しい話でした。

ある意味では対外的な自分、そして自分に対する人、そして世界を、私はずっと信用していませんでした。

周りくどくなりましたが、結局のところ自信を持つことができませんでした。

しかし今回、うつ病の回復中ということで続けてきた派遣スタッフですが、4月から施行される派遣法改正に伴った一連の流れで、自分という人間と向き合うことを余儀なくされ、気づいたこと。

個人的には、生来持ち合わせたものだろう性分に加えて、おそらくは武道家ということで激しい気性の父を間近で見ていたということで影響された、神経症という自分の欠陥。

そしてもう一つ。

自分を信じるという、生きる上で何より不可欠なその課題。

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