ドイツの幼児教育に色々思う最近。

私は今の保育園幼稚園に不満がある。

これで良いのかな?

これは、最近の私が悶々と感じている事。

ドイツに住んでいると必ず良いイメージを持たれ、日本で一時帰国の時に書店へ行けば〇〇式教育!〇〇幼稚園!ドイツの視察!そんなタイトルがズラリと並んでいる事も珍しくありません。

私も日本にいた頃は森の幼稚園に憧れ、ドイツを選んで来ました。

しかし、子育てが始まり、子ども達が大きくなり、3人目ともなると良い事ばかりではないのが、現実。

ドイツの幼児教育。

何をもって日本が真似をしたがるのか。



日本の教育と言っても園により千差万別。
もちろんそれはドイツでも同じです。一概に日本が、ドイツがと言った簡単な話ではないのは大前提。前提として、あくまでも、私が通わせている中で感じている事を書いていきます。

我が家は、息子が1歳〜4歳までが私立シュタイナー保育園、幼稚園、娘が1歳で公立に入れたので息子も兄弟枠にて4歳で同じ園に転園。そして、引っ越したので現在ドイツで3園目に通っています。慣らし保育は7回経験しています。

ドイツと日本で大幅に違う所は、自由遊びの多さだと思います。子どもが好きな場でのびのび遊んでいるのは、生き生き子どもらしく過ごしているように見えるかもしれません。

しかし、私が思うにこの自由時間の多さは、好きな事は出来るけれど、やりたくなければやらなくて過ごしていけるという事にも繋がっています。例えば、制作がそのひとつ。好きな子は飛びついてやるけれど、先生が全員網羅する事はほぼなく、やらないまま終わる子どもも多いという事。それが卒園まで続いていけば、やる子やらない子と大きな差になっていきます。皆が一斉にやる事はないので、その時その場にいる子が取り組みます。
休みだったら、その制作はやらないまま終わります。日本ならば、一斉にやらないにせよ、全員の作品が並ぶように取り組みを進めるかなと思うのですが、それはありません。

別に制作なんてしなくてよくない?そう思うかもしれませんが、息子が小学生2年になりふと気付いたんです。田舎のこの村には2つの幼稚園があり、皆1つの学校へ来ます。
娘が通う幼稚園は残念ながら評判が悪い方。最初はなぜ、皆がそこまで言うのか分からなかった。でも、1年暮らしてすごくよく分かったんです。圧倒的に経験値に差があるし、全体で何か発表をする時に、2園どちらかに行っていたか明らかに違う。こういう事だと。環境は全て子どもが吸い取っているんだ。。。

例えて言うなら、
日本は子どもを平等に底から上げているなら、ドイツは出来る子は伸ばす出来ないなら、まっ、いっか。

そんなイメージです。

それだけではなく、朝の会での聞く姿勢から自由。人の話を最後まで聞く、座って聞く、並んで待つ、順番を守る。

こういう「ちゃんと」という概念が日本とドイツだと幼児教育からすでにズレているのだと思います。

「ちゃんと」の概念は、私からしたら当たり前の事ばかりだと思うのですが、その「ちゃんと」があるが為に、損をしていく事もあります。特に、並んで待つとかはドイツに住んだ事がある日本人なら誰しも分かるとは思いますが、欠けている部分だと思います。

バス停、長距離列車の乗り降り、我先に急ぐ大人の多いこと。でも、そうでもしない限り席はなくなるし、そうせざる終えない。でも、こういう状況も幼児教育から見ていくとなんか繋がっているなと感じる部分がとても多いのです。

身体を動かすことも、同じ。
幼稚園では自由に遊ぶ、それこそが最大の学び。かといって、森の幼稚園でも行かない限り、外遊びは無くなることもあります。雨だからお部屋ねと、ずっとお部屋。これは、先生裁量なので、とにかくムラがあります。
だから、教育熱心な親は幼少期から体操を習わせたりしています。ドイツでは人気の習い事です。自由に遊んで良いよと言われて、外遊びが好きな子は良いけれど、外遊びがそこまで好きでなければ、走ったりしないしすぐ部屋に戻る事も可能。

子どもって何かのきっかけで、苦手な事が好きになったり、自信に繋がったりする事があると思うのですが。好きな事はやるのが子ども。自由に遊ぶのはもちろん大事。でも、本当にそれだけで良いの?

そんな事を思っているのです。

聞こえは子ども中心でとても良いし、遊びから学ぶことはとてもある。しかし、自由を可能にするのは、ある程度の規律や、先生の配置や、環境設定などもっと色々あってからなんじゃないのかな。秩序。

自由と放任は紙一重。

ドイツの幼稚園で大事なのは自分の意見をいうこと、主張。嫌ならイヤだと言うこと。
日本ならば、仲良く出来るように橋渡しすることも先生の仕事だと思うのですが、息子はこのやめてと言うのがすごく苦手で、小さい頃は言えないのは息子も悪いと、何度も言われてきていました。(笑)

この主張は、ドイツで生きていく上で必ず必要な部分かもしれません。主張し、それでも相手がやってきたらそれは相手が悪い。そんな感じでした。

幼稚園の教えは全てドイツの鏡。

幼児教育が全て繋がっています。

だって。そう言えば。幼稚園こうだったもんな。そう思う事がすごく多い。

日本はひと目を、集団を気にしすぎかもしれない。でも、それだからマナーがある国だと言われ、日本人だと言うと嫌な顔される事が少ないと私は思っています。「ちゃんと」の部分を幼児教育が担っていると思っています。

ドイツに住んでいる以上、求めてはいけない。それも分かっています。

でも、バイリンガル育児である以上、ドイツ人でもあり、日本人でもある子どもには、日本の「ちゃんと」と私が思っている部分はきちんと家庭で伝えていきたいとも思います。

恐らく、今の保育園幼稚園と私の考えの相性がすこぶる悪いのも原因かもしれません。今まではきっと園と相性が悪くても先生が良くて目を瞑れていた部分があったのかもしれない。でも、ここに引っ越してきて保育園でも色々あり、ドイツの幼児教育で、初めて不満が溜まり、役場に抗議をした私。

3人目で見えるようになったのか。
ドイツが長くなり、気付いたのか。
ただ、ここと相性が悪いのか。

このことについてはまた書きますが。

長く住んでいれば色々ありますね。






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