寒さで2歩下がる進歩
昨日は寒さが卒中後遺症で麻痺した上半身の手や腕に対する影響について書きましたが、今日はそれ以外の下半身の足や背中、そこから波及するリハビリへの影響について書き記しておこうと思います。
寒さが麻痺した身体に及ぼす影響は、身体の見た目にも現れます。
簡単に言うと、麻痺した側の筋肉が緊張するので、オレの場合は左肩や腰、脚の関節や筋肉が緊張して縮むので、反対側の右肩や骨盤が背骨を軸として左前方に向かって旋回するのです。
見た目には、入浴介助の担当者にも脱衣させてもらうと「今日は張ってますねえ」と即座に指摘されるほど、首筋から肩甲骨にかけて左上半身の背部や腰の筋肉が盛り上がったままの状態になります。
それに合わせて、右肩と骨盤右側は前に引かれるような形に捻れます。
健常者にもわかりやすいイメージとしては、仰向け寝の腹筋トレーニングで、右手で後頭部を支えてから、左前方に捻るように上半身を起き上がらせる時の動きの方向に各部の筋肉が勝手に動いている感じ。
当然、そのような状態で、ベッドやマットに寝ると、まっすぐ背中も腰も左右均等に床面に着きません。
左側の肩甲骨まわりと、骨盤まわりの筋肉が盛り上がっていますのでそこに厚みがあり、右半身は前に引っ張られているので床面から浮き上がります。
その状態から担当の理学療法士さんが過度な緊張を緩めるようストレッチしてくれるわけです。
次は、リハビリへの影響ですが、オレはいま週に2回、装具を外した状態で20センチの踏み台に座った状態からの立ち上がり動作のメニューをこなしているのですが、寒くなると、顕著に左足に内反尖足症状が出てきます。
内反とは、わかりやすく手で説明すると、立ち上がる時にテーブルに手を着いて、よっこいしょと立ち上がろうとした際に、手のひらの内側の面をペタリとテーブルの上面に着けることができず、テーブル面へ空手チョップするようにしか手を着けることができない状態になることを言うのです。
つまり足の裏が床に正常に着きません。
古い中国の纏足女子か、バレリーナの変形みたいな形で足の裏の外側で立つことになるような感じですね。
低い位置からの立ち上がりを秋まで問題なくこなしていたのに、近々の寒さで内反が出て、それがクセにならないよう制御するという、リハビリメニュー的には今は少し後退した基本に立ち返ることをやっています。まさに、物理的な外因によってリハビリの進捗も、3歩進んで2歩下がるかと。
斯様に、片麻痺にとって寒さは大敵ということで…。
そうするとね。
オレは日頃から暑い寒いだけでなく、体調面でもあまり痛い痒いとかも言いたくないタイプなのですが、ここまで、わかる人には見た目でもハッキリなほどに身体に影響が出ると、正直言えば、さすがに自覚できるレベルでメンタルに対してもあまりよろしくありません。
卒中経験者といわゆる「寒さ鬱」の関係もあるようですが、オレとしては、寒い時期はいつもより若干ストレス耐性が下がっているので、ほんの少し優しく対応してね…ぐらいで身近な方々にはお願いできれば嬉しいです。
ワシには時間がないんじゃあ。
後ろ向きではおれんのよ。
さあ、午後からはエクセル課題をやるべ!
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