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時空を超えて‥‥短歌(30)†


ベストワンはどの歌!かしら

 下記は、過去に詠ったうちの25首です。どの歌がお好きでしょうか? 
理由無しの番号だけでも結構です。コメント欄に数字をご記入頂ければ嬉しいです。(複数可)


何するぞ遠方の灯がこぼれ落つ
暗昊天に父母を慕いて


草原の秋を引っ張る筋雲に
早起きの手をいっぱいに広げる


窓越しに凍った光垣間見る
一口目の珈琲の向こうに


母としか争えぬこと夜に海に
捨てて来たよと明日に旅立つ


夕暮れに坂を上り来て息衝きつつ
我が人生をふとも哀しむ


おりおりに唸りを上げる冬の風
窓越しに星震えて見ゆる


クロスワードにいらついて息をつく
されど夕刻の雨音を聞く


冬の日にパイナップルを抱きしめて
海に飛び込む夢を見た頃


湾上にオクラホマ霧に隠れて
無音の岸辺胸がとどろく


天と地の境も消えて青一色に
夜明けの白き灯台が見ゆ

水平線歓声乗せて撫で進む
風に消えゆく航跡残し


松の木に縦に消されし青い海
波とたわむる子ちらちら見ゆ


目を細めときめき仰ぐ頂きに
我、ロープウェイ引き寄せられる


奥深し冷気が潜む山肌に
静かに過ぎる白雲の影


沈痛反省のふり七地蔵
顔すり替えずすり替え論に


白砂の如く見ゆる内海や
何事もなく今日が始まる


いつの間に三年が過ぎこの我を
一点の星や何故そう見つめる


凸凹の赤白帽が上下する
シクラメンかなカゴに乗る子ら


意のままに浮かばぬタコに熱上げて
愚か者かな糸も切れずに


静かなる夜を案じてじっと立つ
酒気ほのかに大地を離れ


屑鉄に蜜を探すや迷い来て
真夏の蝶は我によく似る


手綱引く娘の目にかかる前髪や
風来て散りて朝陽煌めく


夕闇が天地の境消していく
無数の星やいつぞ現る


バイバイの少女を掠め吹く風に
背後でフジバカマ共に揺れ


祖父強し微動だにせず手術前
黒縁眼鏡皺に嵌りて

                       時空を超えて‥‥短歌(1)~ 短歌(9)

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秋下 左内(あきもと さない)
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