
時空を超えて‥‥短歌(30)†
ベストワンはどの歌!かしら
下記は、過去に詠ったうちの25首です。どの歌がお好きでしょうか?
理由無しの番号だけでも結構です。コメント欄に数字をご記入頂ければ嬉しいです。(複数可)
①
何するぞ遠方の灯がこぼれ落つ
暗昊天に父母を慕いて
②
草原の秋を引っ張る筋雲に
早起きの手をいっぱいに広げる
③
窓越しに凍った光垣間見る
一口目の珈琲の向こうに
④
母としか争えぬこと夜に海に
捨てて来たよと明日に旅立つ
⑤
夕暮れに坂を上り来て息衝きつつ
我が人生をふとも哀しむ
⑥
おりおりに唸りを上げる冬の風
窓越しに星震えて見ゆる
⑦
クロスワードにいらついて息をつく
されど夕刻の雨音を聞く
⑧
冬の日にパイナップルを抱きしめて
海に飛び込む夢を見た頃
⑨
湾上にオクラホマ霧に隠れて
無音の岸辺胸がとどろく
⑩
天と地の境も消えて青一色に
夜明けの白き灯台が見ゆ
⑪
水平線歓声乗せて撫で進む
風に消えゆく航跡残し
⑫
松の木に縦に消されし青い海
波とたわむる子ちらちら見ゆ
⑬
目を細めときめき仰ぐ頂きに
我、ロープウェイ引き寄せられる
⑭
奥深し冷気が潜む山肌に
静かに過ぎる白雲の影
⑮
沈痛反省のふり七地蔵
顔すり替えずすり替え論に
⑯
白砂の如く見ゆる内海や
何事もなく今日が始まる
⑰
いつの間に三年が過ぎこの我を
一点の星や何故そう見つめる
⑱
凸凹の赤白帽が上下する
シクラメンかなカゴに乗る子ら
⑲
意のままに浮かばぬタコに熱上げて
愚か者かな糸も切れずに
⑳
静かなる夜を案じてじっと立つ
酒気ほのかに大地を離れ
㉑
屑鉄に蜜を探すや迷い来て
真夏の蝶は我によく似る
㉒
手綱引く娘の目にかかる前髪や
風来て散りて朝陽煌めく
㉓
夕闇が天地の境消していく
無数の星やいつぞ現る
㉔
バイバイの少女を掠め吹く風に
背後でフジバカマ共に揺れ
㉕
祖父強し微動だにせず手術前
黒縁眼鏡皺に嵌りて
時空を超えて‥‥短歌(1)~ 短歌(9)
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