【不登校】心の友達|エッセイ
「不登校とゲーム依存」。よく取り上げられる事柄だと思います。学校へ行けずに、家にこもってゲームをしている子どもの姿を見ると、大抵の親は疑問と否定しか浮かばないでしょう。わが家、というか私もそうでした。
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「何故そんなに夢中になるの?一旦ゲームから離れてみたらどう?!」と詰め寄る当時の私。
息子は追い詰められた小動物のように答えました。
「ゲームで自分は何とか保って(もって)いるんだ」と。テレビにゲーム画面を映したまま、両手にコントローラーを持ったまま。
(ゲームの世界に現実逃避しているということ…?)
親である自分の態度や存在自体が、息子にとってプレッシャーでしかないことを薄々感じてきていた私は、息子の言葉にすごすごと退くしかありませんでした。意味が分からなかったし、分かりたくなかったのが正直なところです。
でも今になれば、こんなふうにゲームをとらえるようになりました。
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ゲームは悪ではない。
不登校のために、学校やクラスメイトなどから切り離された孤独を癒やすものであり、
勉強の場から遠ざかっている不安、途方もない空虚な時間を埋めるものであり、
ネット通信で社会とつながるツールとなるものであり、
ゲームの内容によっては、子どもの成長や自信を高めることができるものだと…。
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もちろん昼夜逆転になったり、3食きちんと食べずにいるなど生活リズムが狂うのはいけません。今のご時世、ネットで誰とでもつながるのも危険でしょう。そういったことが無いなら、無闇に不登校児とゲームを断絶するのは得策ではありません。息子が私の疑問に答えた言葉は、全くもってリアルなのです。
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監視を卒業して見守る態度を身に着け、息子を信じて待つことが出来るようになった今。息子はゲームばかりでなく、パソコンを使って作曲をしたり、通信で親友とお互いに相談し合ったり、動画で勉強したりしていると教えてくれました。
また、不登校児を受け入れている高校のコラムで、「生活が立ち直れば、自然とゲームから離れる」というコメントも見つけました。
もしかしたら、ゲームは子どもにとって、独り立ちできるように、いつも寄り添ってくれるドラえもんのような友達なのかもしれません。
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(※taiin様の素敵な画像を使わせて頂きました)