映画「PERFECT DAYS」〈最高のサウンドトラック追加版〉|#映画感想文
敬愛するヴィム・ヴェンダース監督の「PERFECT DAYS」を観た雑感を備忘録的にキーワードでまとめたいと存じます。
―✥ PERFECT DAYS ✥―
動画有ります!
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✢1.無口な男
主人公である60代(役所広司の年齢)の平山は、古い文化住宅の二階で寝起きしている。
早朝、誰かが掃く箒の音で目覚め、葉ずれの音を聴きながらトイレ清掃の仕事に赴く。
朝食は建屋の前の自販機の缶コーヒーのみ。
1日中、殆ど口を利くことはない。
しかし、掃除道具を収めたワゴン車の中で聴くVocalの音楽―――、
それこそが、平山の心の声、
心のことばだ。
それも、平山の感じるとびきりの声で表現されるものなのだ。
観客は、音楽によって無口な平山の心の移ろいを知る。
▶Nina Simone/Feeling Good
「PERFECT DAYS」テーマソング。
✢2.きれいは、きたない
主人公の平山は、独自に道具も工夫して、一心不乱に東京の(異国の人が目を見張るほど)様々な種類のトイレを清掃していく。
途中、トイレに籠もって泣いている少年を見付け、なだめて手を繋ぎ、親を探そうとする。
間もなく母親がバギーを押しながら慌てて現れ、平山に礼も言わずに息子の手をウエットティッシュで消毒する。
平山と手を繋いだのが不潔だったように。
立ち去るとき、少年は平山にそっと笑顔で手を振る。
このシーンに、「PERFECT DAYS」の真髄があると感じた。
母親の潔癖な姿は、俗世に住むすべての人間の姿だ。
平山は俗世から離れ、修行僧の精神で生きることを望む。それゆえ、トイレ清掃という「不浄を清める仕事」に就いていると言えるのではないだろうか。
▶参考サイト
✢もののあはれ
平山は、仕事の合間など、ひと区切りついたときいつも、仰ぎ見て陽の光や樹々の葉の重なりが揺れ動くのを眺めている。愛おしい何かを見るように。
空と影と光。もののあはれ。
ひとときも同じでない、この作為のない自然の移ろいと、平山の心の移ろいは同化しているようだ。
その自然に、自然以上に神が憑依しているのが、田中泯演じる浮浪者ではないだろうか。平山は、一種の憧れでもって彼を見ている気がした。
✢平山に関わる人たち
世捨て人である平山に、同僚のタカシ、その恋の相手のアヤ、平山の姪のニコなどが関わってくる。
①タカシはチャランポランだが、自分に正直に生きている。
②アヤは都会に浮遊して、何処にも属さないが、平山に理解を示そうとする。
③姪のニコは平山を全面的に(恋人の如く)受け容れる、現実離れした無垢な天使。
***
④妹のケイコは平山の今の生活を否定しており、元に戻そうとしている。
***
⑤行きつけの店のママは、生活者として平山を認め、包み込む存在。
⑥ママを知る謎の男。
・・・様々な人々が、平山の心を次第次第に動かしていく。平山は段々能弁になってくる。
そしてラストシーン・・・
・・・このラストシーンがあまりに素晴らしかったので、是非「PERFECT DAYS」をご覧下さい!!
主演の役所広司は、第76回カンヌ国際映画祭にて最優秀男優賞を受賞しています。
さもありなん!!
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🌟Iam a little noter.🌟
🌹おまけ🌹
▶PERFECT DAYS Sound Track
良い曲ばかり!!
Otis Reddingの曲は昔から本当に好きだったので嬉しかった♪
←26才で早逝する3日前に録音したらしい・・・😳
🩷
※ハッシュタグ追加したら何故かマガジンが外れました。
再度マガジンに入れさせて頂きます😌