【短歌エッセイ】冬の季節と寒さに思うこと
この話題について、実は何年か前から考えてはいたものの、タイミングを逃すことを繰り返していた。
冬と言っても、春のような暖かさが続くこともあり、そんな時に寒さの話題はそぐわないように感じて諦めたり、クリスマスや年末年始やバレンタインなどの話題、フォロー整理の事前告知やスキ率の高かった記事の発表のお知らせなど、優先される予定のために後回しにしたまま機会を逃したり、という具合だ。
この1月、割りと暖かい日々が続いた。大寒の日など、全くらしくない暖かさでもあった。
しかしこの後、数日強い寒の戻りがあるようなので、今季こそは持ち越さずに記事にしようと、記すことにした次第だ。
私は九州の熊本に住んでいる。
夏はとても暑い。
冬はそれなりに寒いが、もっと寒い地方がたくさんあることも知っている。
雪は年に数回降ることもあるが、積もることは稀だ。
言うなれば、そんなやや夏寄りの地方。
ところで、夏や冬になると、「夏と冬ではどちらが好き」というような質問が巷に流れたりする。
私は、2択であるなら「冬」と答える。
生活において冬に関する苦労が少ない分、単純に雪に対して綺麗なイメージだけ持っていられるからだろう。
ましてや近年の、命に関わる危険な暑さを思えば、夏は既に供給過多なのだ。
夏と冬 どちらかと言えば冬が好き
雪かき苦労のなき熊本は
これは2017年8月の短歌だが、今も気持ちは変わらない。
もちろん、それでも夏の方が好き、という同郷人もいるとは思っている。
そんなやや暖かめの冬である熊本も、ちゃんとそれなりに寒くはある。
最低気温が氷点下のこともあれば、最高気温が5℃以下のこともある。
現在はそうではないが、2009年12月頃、パートナーは屋外での仕事が多かった。
薄手で暖かい防寒インナーを中に着込みアウターを重ね着する等、防寒対策をした上での仕事だったが、日が照っている時と陰っている時では、やはり体感温度は違うと言っていた。
屋内で外を見ながら、天気が晴れであるよう願ったものだ。
寒空の下精を出す君のため
照り陰るなと日仰ぎ願う
暖かな屋内や車内から屋外に出ると、冬用の格好をしていても寒いと感じる。そこに冷たい風が吹いたりすれば尚更に。
それでも、誰かと手をつないでいれば、相手の手の温もりは感じられて少しは暖かいものだ。
パートナーと特別に親しい付き合いをするようになって24年10ヶ月以上になる。
当初から現在に至るまで、外出時は手をつないでいる。多分、当初照れ臭いとか恥ずかしいと思わずにいたから、今も続いているのかもしれない。
忍び寄る寒さに冷える夜道でも
つないだ手から君のぬくもり
この短歌は、冬の足音を聞き始めた2018年初冬のものだ。
寒さを感じる冬は、つないだ手から伝わる温もりを再認識できる季節でもある。
そう思える私は、とても幸せ者に違いない。
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