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小説のネタバレはどこまで許されるのか考える
発売2週間!
デビュー作「ふたりの余命 余命一年の君と余命二年の僕」が発売されて2週間が経ちました。多くの方が本を手に取っていただいたようで、本当にありがとうございます。
SNSやブログで自著を紹介したいのですが、内容をあまり書いてしまうと興味を失って本を手に取ってもらえなくなります。と言っても、内容が全くわからなければ興味すら持ってもらえません。
発売前に、内容が少しでも伝わるようにQ&Aを投稿しましたが、ネタバレはしていません(たぶん)。
小説というのは、本を紹介するためにどこまでネタバレをして良いのでしょうか。
ネタバレの限界は背表紙?
「公式ネタバレ」といえるのは、背表紙と帯に記載されているあらすじや解説でしょうか。
「ふたりの余命 余命一年の君と余命二年の僕」の背表紙には、あらすじが書かれています。
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あらすじには、侍姿の死神ミナモトが、主人公の椎也に余命二年、楓という少女に余命一年を宣告するとあります。まあ、サブタイトルに「余命一年の君と余命二年の僕」とあるので、表紙を見てもわかりますよね。
死神が出てくるので「病気もの」ではなく、ちょっと不思議要素が含まれていることもわかります。
余命一年の楓が「ある事件の犯人を捜してほしい」と椎也に依頼するとあります。主人公たちが「犯人捜しをする」のはわかりますが、どんな事件が起きるのかは伏せられています。
なにが起きたのか、ちょっと気になりますよね。
帯にも紹介
「ふたりの余命 余命一年の君と余命二年の僕」の帯には、「登場人物紹介」が記載されています。
主要な登場人物三名(死神を人扱いして良いのかわかりませんが)が紹介されています。他の人物も登場しますが、ここには記載されていません。脇役か、あるいは物語の秘密に関わる人物か。
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このように、書籍には興味を引く情報は開示されていますが、ネタバレはありません(当たり前ですが)。絶妙なバランスですよね。
本が発売されると、読者の感想がSNSやネットに流れます。
読書感想投稿サイト「読書メーター」ではネタバレの感想はクリックしないと読めないようになっていますが、どこからがネタバレになるのかは読者の判断に委ねられています。
映画の場合
映画に行く参考にするために、映画の紹介を読むことがあるのですが、この紹介文が本当に絶妙で、ネタバレしていないのに興味が持てる絶妙な内容になっていて、読むたびに感心します。
映画は、上映直後のネタバレは少ないのですが、2週間ぐらい経つとネタバレを含む解説が増えていく印象です。
小説は読み終わるのに時間がかかるし、通常一ヶ月ぐらいで上映終了する映画よりも店頭に並んでいる時期が長いからか、ネタバレしづらい雰囲気があるように思います。
そうなると、紹介できる内容は、背表紙にあるあらすじが限界かもしれませんね。文庫本だと、巻末に本の紹介文が記載されている場合がありますが、「ふたりの余命 余命一年の君と余命二年の僕」にはありませんし。
ネタバレしないで小説の魅力を伝える良い方法をご存知の方がいれば教えてください。