[詩]ともしび
あの日、初めて会ったときぐらいの頃じゃなかったかな?
僕たち二人でお互いを灯した日だよ
覚えているよね?覚えているはずでしょ
その火は君の顔まで輝かせたんだ
灯火が消えた時に
僕もしっかりと消えればよかったのに
君は僕と気まずくなり、僕は君と話すことすらままならなくなってしまった
合わなかったのは知っている
とにかく、自分が合わせようとした性格が
どれも的外れでさ
本当に不器用なんだ…これは言い訳じゃない
それからの時間は本当に息苦しかったよ
だって、君以外の人にも毒を吐かれて
誰かが、僕をそのまま生き殺しにするような感じでさ
もう、僕は笑ってごまかすしかなかったんだ
今もその痛み背負いながら生きている
悪いのは自分
だから、僕はサヨナラしたかったんだ
過去の自分ってやつに
もう二度と会いたくないって
だけど、あの灯火だけが胸を離れない
この柔らかい気持ち
その僕の初心が全て、あの火の中にあったのかもね
今では燃え尽きてしまったけど
まだ少し残っているんだ
もう一回燃やしたなら
その火を自分でつかみとるんだ
熱くない。触ってみてよ
無理に燃やしていたあのときよりも
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