[詩]時代
昔は、この道は果てしない距離まで続いていると思っていた
この人生導かれるように進むと思っていた
でも、あの時のような無邪気さは
今はもう、なくなってしまった
取り戻そうとする気は、とっくに消えていた
あの時、虫かごの中にいたカブトムシ
虫かごと網だけ、ほこり被って残っている
そこには、もう何もいないのだけれど
昔の写真を見ると、簡単に思い出すことが出来る
朝、五時に起きて様子を見にいったことさえあったっけ
時代が移り変われば
僕の心も移り変わる
時代が移り変われば
この世界も移り変わる
変わってしまった僕も、これはこれで素晴らしい
時代を経ていく中で、繋いだ悲しみや喜びが
明日の僕を作っていく
昔は、愛する人なんていなくても生きられると思っていた
愛なんて、寂しい者たちが交わすものだと思っていた
でも、君に会ってから
その考えは、雲の中に隠れてしまった
この世界で、君に会えて本当に良かった
あの時の雷に打たれたような恋心
どうすればいいのか、もう分からなくて
ひたすら引っ掻き、もがき苦しみ、叫んだ
でも、その果てにたどり着いたとき、本当の愛は
その人に小さな喜びを与え、受け入れ、その存在自体を愛することだと
君がいなくなった時に、ようやく気付いたんだ
時代が移り変われば
君の心も移り変わる
時代が移り変われば
恋愛観も移り変わる
変わった君であっても、君が元気でいてくれるなら僕は嬉しい
あの時、両想いだったら・・・
なんてもう考えないようにするよ
時代が移り変われば
世界も移り変わる
時代が移り変われば
僕の心も移り変わる
変わっていく街も、それはそれで美しい
変わっていく心も、それはそれで美しい
変わっていく僕であるから
この世界を楽しめる
この世界を愛することが出来る
この世界を生きることが出来る
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