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激やせキケン“食欲不振”を侮るなかれ 〜双極性障害だって働きたい 5

みなさんこんにちは。
双極性障害2型+強迫性パーソナリティ障害のフツーの会社員、パピヨンです。

前回の記事の続き、心身症(仮)放置プレイからどう悪化していったかを回顧します。
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『仕事が好き!』が、辞められない

「メンタルクリニック、どうだった?」と心配してくれる同僚たちを、
「あ、なんか心身症とか言うストレスがカラダに出るヤツらしいです。ココロの病気とかじゃないんで大丈夫ですっ!お騒がせしましたぁ〜」と軽やかにスルーし、ますます仕事に熱中しました。
当時いた部署は売上が芳しく無かったので、やるしかなかったのです。

関東↔︎福岡を飛行機で日帰り出張、海外出張もあり、休日出勤もしばしば。
世の中には“その程度ならやってますけど?”という方もたくさんいらっしゃるとは思いますが、残念ながらキャパには個人差があるようで…明らか私にはオーバーワークでした。

ところが何しろ、仕事がキライじゃない。
憧れて就いた仕事なので少々キツくてもまぁ、これはシアワセなコトなのだから、もっと頑張れるはずだし、他のみんなも頑張ってるし、昇進した身ならもっと頑張らないといけない!という誤った認識に走り続けてしまったのです。


負のスパイラル

まるで追い立てられるようにアイデアとやる事が次々頭の中を駆け巡り、まったく眠れない。
当時の睡眠時間は3時間を切る日もザラでした。
そんな睡眠不足状態にもかかわらず、会社に行けば再び頭は爆走モードに入るので昼間全く眠くはならない。不思議です。

しかし、睡眠不足だと頻繁に頭痛がやってきます。
頭痛はパフォーマンスを下げる→当然のように鎮痛剤に手を伸ばします。
連日鎮痛剤を飲めばどうなるか?
当然、胃が痛くなる→また当然のように胃薬に手を伸ばします。
どちらかといえば良く食べる派だったはずなのに、だんだんと食欲が無くなっていきました。


『食欲不振』の恐ろしさ

様々な病気の症状に、まるでサイドメニューのようにサラッとひそやかに書かれている『食欲不振』。
これがどんなに恐ろしいものか、このあと知ることになります。

私はずっと中肉中背よりやや細いくらい、たまに食べ過ぎたら体重を気にする程度のいたってフツーの体型でした。
それが、約半年で10kg痩せてしまいました。
気が付けばBMI16台になり低体重と診断されてしまったのです。

あまりにも短期間で体重が落ちてしまったため、私はこんな症状が出ました。

・尾てい骨にカサブタ
 (軽い床ずれみたいな感じ)
・履いていた靴がパカパカに緩くなる
 (足にも脂肪ってあるんですね、びっくりしましたわ)
・耳管開放症になる
 (山に登った時のように耳が詰まる感じ。耳鼻科に行ったら急に痩せると起こることがあると言われました)

それでもオカシイとは思わなかった

本当に不思議なのですが、そこまで変化が起きているにもかかわらず、自分がオカシイとはまったく思いませんでした。

とにかく食事が苦痛。
ひとくち口に運んでは箸を置いて、しばし考える。
拒食症ではありませんから食べなきゃカラダに悪いことは分かってるのに、喉のギリギリまでワタが詰まってるみたいで食べ物が全然入らない。菓子パン1個食べるだけでも1時間くらいかかっていました。

それなのにオカシイと思わないんです。
どうしてなんでしょう?


まわりの異様な目に気づく

エレベーターの中の上司。
古くからお付き合いのあるお取引先さん。
「なんか……痩せました?」
と必ず言われるようになりました。
会う人、会う人、もう全員に言われる。

しかも、なんだか言いづらそうに明らかに顔が引き攣っている。
「あー、なんか最近ちょっと痩せまして〜ハハハ」と明るく返しても、みんな目が笑ってない事に気づきはじめました。
「ちょっとぉ〜最近痩せたんじゃな〜い?」なんていう、いわゆるイジリ的なノリじゃない。

「私はそんなにヤバイのか?」
やっと気づいたのです。

当時の写真はほとんど残していないのですが、今見ると自分でも気持ちが悪いです。
頬がこけ、腕も棒のよう。
細いモデルさんはたくさんいますが、私の場合明らかに健康的な痩せ方では無いので、どこか異様な雰囲気なんです。
こんな姿で何故オカシイことに気付けないのか?

それが病気の恐ろしさなんだと思います。


続く

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