30日処方制限とラツーダの数 〜双極性障害の頭の中 35
みなさん、こんにちは。
双極性障害2型(双極症)のフツーの会社員、パピヨンです。
先日、予定外の事態で薬を切らしてしまった事件を記します。
ラツーダが足りない!
先週の水曜日。
すっかり夕食後の儀式となった抗精神病薬ラツーダ(ルラシドン)を飲もうとして、ふと気付きました。
「おや?ラツーダあと6錠(3日分)しかない?!」
通院日は翌週の火曜日です。
金曜日でラツーダが無くなってしまうではないか?!
飲み間違えたのだろうか?
いやいや3日分も足りなくなるほど間違えるだろうか?
粗忽者の私ならやりかねないけど…流石に3日分は間違えないはずだ。
薬剤師さんが数え間違えたのだろうか?
いや、薬剤師さんは薬を数えるプロである。間違えるはずが無い。
さぁ、どうする?
ラツーダが足りない!
なんと言っても私にとってラツーダは、
“まるでフツーの人間であるかのように見せるための魔法の薬”である。
すっかり気分はジキル博士かオオカミ男。
薬が切れたらどうなるのか?
「3日くらいなら飲まなくても変身しないかなぁ」
ビクビクしつつ受診日まで飲まずに乗り切ったのでした。
30日処方制限とカレンダー
私は火曜日を受診日にしていて、4週間ごとに通院しています。
前回の受診日、急な出張が入ってしまったため、予定よりも4日早い金曜日に受診しました。
しかし、その次の受診日を決める時、4週間後の金曜日は夕方会議の予定が入っていたため、いつも通っている“火曜日”にしたいとお願いしました。
すると、「間隔が30日を超えてしまうからお薬が出せないんです」と受付のお姉さんに言われてしまいました。
そうだった。
向精神薬の多くは『30日処方制限』のルールがあります。
※薬によっては14日や90日のものもありますが、多くの向精神薬は30日だと思います。
私の通っているクリニックは『手元に残っている分も含めて30日処方制限』をきっちり守っています(当たり前ですが)。
「何かあった時のために数日多く手元に持っておきたいな」と思わないでは無いですが、事故を避けるためのルールですから仕方ありません。
さてさて。
私は火曜日に通院したいが、間隔が32日になってしまう。
「ならば一週前の火曜日にします」
これが今回の“ラツーダ足りない事件”の原因でした。
私は子供の頃から算数がとても苦手なのですが、受付のお姉さんもなかなかに算数が苦手だったようで…
「えっと、手元に3日分まだお薬ありますよね?今日から4週間後…は金曜日だから、火曜日まで戻ると…あれ?何日分お出しすれば良いのかしら?!」
まるで私立小学校の入試みたいな、捻くれた問題になってしまいました。
受付のお姉さんが段々と焦ってきてしまったのが可哀想になってしまい、
「一緒に数えましょう!」
とカレンダーを挟んで1、2、3…と2人で指差し数えたつもりだったのですが、どうやら私たち盛大に計算を間違えていたようです。
やれやれ。
ラツーダ無しは怖い
今週の診察日、主治医に開口一番「ラツーダが足りなくなっちゃったんです!」と報告したところ、あっさり「前回の診察日から3日ズレてますからそのせいでは?」と言われました。
最初から先生に計算してもらえば良かったよ(笑)
「大変でしたね。お薬無しで大丈夫でしたか?今日から飲めますから」
と、先生も苦笑いされていました。
あぁ、やっとラツーダが飲める!
この3日間、怖かったよう。
急に鬱に落ちたらどうしよう?!とハラハラしました。
たった3日ですから、きっとそんなことは起きないと頭では分かっていても、ドキドキでした。
今年の1月から飲み始めたラツーダ。
鬱が多い私にはとても合っているようで、この一年は去年までに比べて“波が小さくなってきている”と主治医も評価してくれています。
もはやラツーダは『これを飲んでいれば大丈夫!』という精神安定のためのお守りになってしまっています。
“ラツーダ足りない事件”はもうイヤなので、本音を言えばちょっと多めに持っておきたいですけれど、まぁルールですからね。それはいけません。
世の中には確認もせずルーズにホイホイ薬を処方するクリニックもあるようですが、事故が起きないようきちんと薬の管理をしてくれている今の主治医を信頼しています。
ちゃんと通院して投薬を続けたいと思います。
それにしても。
カレンダーすら数えられない私の算数力の無さよ…悲しいです、トホホ。