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デエビゴは本当に悪夢を見せるのか? 〜双極性障害の頭の中 77

みなさん、こんにちは。
双極性II型障害(双極症)のフツーの会社員、パピヨンです。

睡眠薬を『デエビゴ』に変えてから3ヶ月が経ちました。飲み心地や睡眠の調子について記録します。




◾️マイスリーからデエビゴに変えてもらった

13年間飲み続けていた『マイスリー』。
とあるYouTubeで“精神科医が飲みたく無い睡眠薬第一位”として紹介していたのが気になってしまい、7月に前々から気になっていた『デエビゴ』に処方を変えてもらいました。↓↓

処方を変える時に主治医に、

「悪夢を見ると訴える人が時々いますけどね」

と、副作用の説明を受けました。

“デエビゴで悪夢を見る”という話は有名ですよね。
私も事前に知っていました。
しかし、“夢を見る時なんてだいたい悪夢だし。別に問題無いっしょ?”と思っていました。
そもそも、私は滅多に夢を見ない性質です。

飲み初めの頃は特に夢を見ることはありませんでした。
さすがにマイスリーのようなスピード感のある(いささか暴力的な)寝落ちはできなくなりましたが、眠れないということも無く、「薬が変わっても不自由は無いな。この睡眠薬でやっていけるな」という印象でした。


◾️悪夢、襲来。

それからしばらく飲み続けるうちに、毎日ではないのですが、時々夢を見るようになりました。

「これが、デエビゴの副作用なのか?」

恐らくマイスリーよりもデエビゴの方が、レム睡眠の時間帯が増えるためかと推測します。
でもまぁ、ちょっとくらいイヤな夢でもどうせすぐに忘れちゃうし。たまに見る悪夢くらい、支障は無いでしょ?とタカを括っていました。


ところが。


一昨日、飛び起きる程イヤな夢を見ました。

大きな発泡スチロールが床一面に敷かれている真っ白な空間。

真ん中が何故か人型にくり抜かれている。

私は当たり前のように、その人型の窪みに身体を横たえる。

そして、左手に持っていたライターで、自分の右頬あたりの発泡スチロールに火をつけた。

私は自分の意志で、焼身自殺を図ろうとしていました。

じわじわと炎も上げずに発泡スチロールが溶けていく。
人型の窪みに沿ってゆっくりと発泡スチロールが溶け始め、やがて背中側から熱くなってきました。

あぁ、皮膚がただれていく。



「…死にたくない!」



それまで冷静に自分で火をつけていたのに、急に我に返り「死にたくない!」と叫んでいました。

そこで、飛び起きました。
なんだが火をつけた右半身がジリジリと焼ける感覚が残っているようでした。
こんなに生々しい『自殺する夢』を見たのは初めてです。

あまりにもリアルで強烈だったため、起きた後も『あの夢』の感覚と記憶が消えませんでした。起きてしばらくはドキドキが止まらず、2日経ったというのにいまだにモヤモヤしています。

はたしてコレは『デエビゴ』が見せたものだったのか?
ストレス状態の脳がたまたま作り上げた幻想を見ただけだったのか?
真相は分からないままですが、なんだか少し『デエビゴ』を飲むことが怖くなってきてしまいました。




正直なところ、「副作用が“悪夢”とか、ファンタジーかよっ笑」と少し馬鹿にしていたのかも知れません。
特定の薬物で“悪夢”を見るなんて、つくづく人間の脳って不思議です。

悪夢はイヤですが、今回のことでひとつ分かったことがあります。

『どうやら私は死にたくないらしい』

そうだったのかい、私。
知らなかったよ。
てっきり、早く死にたいのかと思ってたわ。

思いがけないところで、自分の本心をのぞかされました。

『生きたい』
ではなく、
『死にたくない』

どうやらそれが今の私の本音らしいです。
『死にたくない』らしい自分をずるずると引きずって、明日からもなんとか生きてみようと思います。

『デエビゴ』さん、今夜はへんな夢を見せないでよねー。
いや、私の脳みそが勝手に創作してるんだけどさ…。

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