宇宙少女ソニア特別編「変態科学者ポーの逆襲!」 危うしソニア 身体改造される?
宇宙少女ソニア特別編「変態科学者ポーの逆襲!」 危うしソニア 身体改造される?
プロローグ
確かに、洗脳宗教ブロスの会は、ソニアたちの活躍で消滅した。
ただ、一人の残党がいた。それは、変態科学者ポーである。ポーは、密かにソニアたちに復讐を誓っていた。というのも、ブロスの会の消滅により、女子信者が確保できず、ポーの趣味である人体改造手術(変態改造)ができなくなったからである。ポーの生き甲斐は、可愛い女の子の皮膚と髪を変色させ、角、牙、翼などをつけ、怪人化させることであった。ポーは、ソニアたちを恨んだ。そして、ソニアを誘拐し、変態改造手術をすることを目論んだ。
危うし、ソニア! ポーの魔の手から逃げることができるのだろうか?
さて、ポーの被害に遭い、変態改造された女の子は、一生、元の姿に戻れずに、社会から排除され、悲惨な生活を送っていた。中には、物好きな男性もおり、変態改造された女子と結婚する者もいたが、その数は極めて少なかった。多くの被害女子は、社会からの孤独化を強いられた。
だが、ソニア、マイ、ミリたち、つまりピチピチエンジェルズは、そんな孤独な人体改造されてしまった可哀想な女の子を保護して支援していた。
ソニアは、カウンセリングなどの心理療法で心の傷を癒していた。
変態改造の被害者でもあるミリは自助グループを組織してサポートしていた。
コスプレイヤーのマイは被害者女子たちをコスプレイヤーとしてコンカフェに派遣し、自立のための生活費を稼がせ、就労支援をしていた。
このように人体改造され、ちょいエロくて奇妙な姿になった、被害女子たちに重層的な支援を実施していた。ソニアたちの勧めで、結婚相談所に登録した何人かの被害女子たちは、心の広い優しい男性たちと結ばれた。
ある日、ソニアは古本屋で一冊の哲学書を見つけ、公園のペンチで読み耽っていた。すると、いきなり、後ろから、変態科学者ポーが襲いかかり、杖でソニアの頭をたたき、気絶させ、秘密の研究室に連れ去った。ソニアは、目が覚めたら、手術台の上で、体を鎖で縛り付けられていた。ポーが近寄って来た。
「ソニア、お前を身体改造してやるぞ。いっひひひー!」
ソニアは、言い返した。
「ポー、あたなはおかしいわ。なぜこんなことをするの?」
にやけた顔で、ポーが言った。
「お前のせいで、わしの趣味が出来にくなったわい。ブロスの会がなくなったので、女子を変態改造できる機会が減ったのだ。わしはもともとブロス神なんて信じてなかった。ただ、教団を利用して可愛い女の子を変態改造したかっただけなのだ。それがわしのファンタジーなんだ! 」
「あなたにそんな力があるのなら、すぐに黄色い肌にされたミリちゃんを元の体に戻してお願い! 普通の日本人の女の子に戻してあげて。」
「お前が代わりに変態改造手術を受けたら、そうしてやろう。」
「わかったは・・・。ミリちゃんのためだもん。仕方ないわ」
ポーは言った。
「ソニア、お前は本当に優しい子だな。可愛すぎるし、お前の緑の皮膚の色を変えてやる。ひひひ〜」
そういうと、睡眠ガスが発射され、ソニアは昏睡した。そして、手術を受けてしまったのだ。
ポーは、起き上がったソニアに言った。
「鏡で自分の姿を見てみろ・・・」
ソニアは全身が写る大きな鏡を見た。すると、なんと緑の皮膚のカッパ星人の宇宙少女ソニアが普通の可愛い日本人の女の子になっていたのだった!!
ソニアは呆然とした。
「甲羅もないよ。私の甲羅はどこ? 私、お父さんに叱られるわ。元の緑の体に戻りたい。」
ポーは言った。
「贅沢言うな! 今、お前は、とてつもなく、可愛くて美しいんだぞ! わしの好みじゃ。お前には日本人の女性の細やな白い肌がよく似合うのだ! 可愛いすぎるぞ。 結婚してくれと言いたくなるほどにな! 」
「これじゃ、お嫁に行けない。うえーん」
「わしが結婚したるわい」
すると、ソニアは、いきなり、ポーの股間を蹴飛ばし、
「ベーだ。あなたの嫁になるくらいなら、死んだほうがマシよ」と吐き捨てて、研究室から飛び出て、一目散に帰宅した。
そして、ソニアは、マイとミリの二人に相談した。
自宅である河童庵の和室で、ソニアは二人に話した。
「ポーが生きていたのよ。私、ポーに変態改造され、日本人の普通の可愛い女の子に改造されちゃったの? どうしたらいいの? 私はこれから生きていけるの」
マイとミリは驚いた。最初は、マイは、宇宙メイクのドーランを塗った人間モードのソニアと勘違いしたが、すぐに違うことがわかった。というのは、ソニアの人間モードは、健康的な少し褐色の肌であるけれど、目の前にいるソニアの肌はきめ細やかな色白の日本人女性の肌だったからだ。マイは、ソニアの肌に触れ、感触を確かめ、言った。
「これは、本当の肌だ。私の肌と同じだよ。
ソニア、あんた 本当に改造されちゃったんだね。
日本人の普通の可愛い女の子に・・・。」
ソニアは、泣き出した。
「もう私は元に戻れないの。お父さん、お母さんのところに帰れないよ。」
黄色い肌に人体改造されたミリは、少し羨ましく思った。
「私は、お父さんもお母さんもいないわ。いるだけいいじゃないの。」
マイは、コスプレ用のタイツを脱いで素足を見せていった。
「ほらっ、ソニア。あんたは一人じゃないよ。私と同じなったのよ。
私も日本人の普通の可愛い女の子なんだから。
ほら、あなたと同じ色白の女の子よ。」
ソニアは、マイの白い太ももに抱きついて、言った。
「ありがとう。マイちゃん。友達っていいね。」
横にいたミリは、少しひがんで言った。
ミリは、テカテカの黄色い素足を二人に見せた。
「テカテカで黄色い肌はダメなの。友達じゃないの」
「ずるい、ずるい。マイさん。黄色いけど、私もソニアの友達よ!!」
そして、ミリは、黄色い素足を二人に見せた。
ソニアとマイは、バツの悪そうな感じで、悲しんでいるミリを眺めた。
ソニアが「ごめん。ミリちゃん」、マイが「ごめん。ミリ・・・」と言った。今度は、ソニアがミリの黄色い太ももに抱きつき言った。
「肌の色なんて関係ないわ。私はミリちゃんの友達よ」
マイも言った。
「肌の色で、この子たちの何が分かってる言うんだよ。みんな友達だよ。」
三人は、自分達が肌の色に関係なく、友達であることを確かめあった。
そして、マイとミリが横並びになって正座し、ソニアを膝枕し、撫でて癒した。
ソニアの河童庵の和室には、癒しのお香、癒しの音楽が装備され、人の心の傷を癒すように出来ていた。その装置が作動し、すやすやと三人は寝込んでしまった。
数時間後、三人は目を覚ますと、河川敷に放り出されていた。
そして、川の中から何者があわられた。
本物の河童である。しかも、年老いていた。
「ワシは、河童仙人じゃ。もう数千年も生きおる」
ミリが反応した。
「私たちをどうしようと言うの」
河童仙人は言った。
「どうもせんわい。ただ、河童一族は減っておる。
なので、お前らのうち、一人を河童にしてやる。」
マイがしたり顔で、ソニアを前に出して言った。
「河童になりのなら、この子をどうぞ」
続く。