名探偵じゃなくても
今年の3冊目
名探偵のままでいての続編
遂に読み終わりました
終わってしまったという喪失感と同時に名探偵シリーズに出逢えた感動。
霧がかっていた人物像や過去が今作で鮮明になり
それを手柄として登場を果たした新キャラ我妻。
そして楓と岩田、四季の三角関係がメインストーリーと別沿いで発展していて、よりドラマが濃密になっていたかと思えば、、、、
最後はそう来たか
5章の物語は一つ一つの焦点が絶妙にズレていて、次の章に進んだときには
(この話あったなぁ)
(これ伏線回収されてなかったやつだ)
と思い返して感心するほどでした。
章ごとの印象がとても強く別物、前章を霞ませていることも相まって
前後での焦点のズレ幅がここまで物語の読みやすさに影響するとは考えてなかったです。
緩急がよく読み手への理解がとても高い小説でした。
そして作者小西マサテルさんのアルフレッドヒッチコック愛が凄すぎて、今作の重大なポイントになってます。
ヒッチコックの方がミステリーより好きを上回っていると読み手は感じました。
ヒッチコック作品は「裏窓」だけ観たことがあり、芸能養成所の時に課題で観ていて、課題として出されなかったら観ない作品でした。
芸能を諦めた現在、小説発信ではありますがヒッチコック作品観てみたいと自分から思えました。
小説の力というか出逢いの力は凄まじいですね
直視しなければならない事柄は自然と直視することになる
五感がそれを否定していたとしても
全てを司る脳が既に受け止めている
いつも気付くのは後であり
稲妻のような一瞬の日常が脳を肯定してくれる
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