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読書感想【エリア88】

今回はエリア88を読みました

作者は新谷かおる先生です
1976年~1986年連載
全23巻

空を飛ぶ戦いの最中、想い馳せるは故国――。大手航空会社のパイロット訓練生・風間真(シン・カザマ)は親友の神崎悟と共にパリでの研修訓練を終了し、帰国後にパイロットとしての第一歩を踏み出すことになっていた。社長令嬢・津雲涼子との交際も順調でその将来を嘱望されていたシンだったが、神崎の策略により傭兵部隊入隊の契約書にサインをさせられてしまう。激しい内戦の続く中東・アスラン王国に入隊したシンが配属されたのは、作戦地区名「エリア88」と呼ばれる傭兵部隊で構成された空軍基地だった。この基地から除隊するためには、高額の違約金を払うか、契約満了まで生き延びるかのみ。シンは違約金を稼ぐため、ザク・ヴァシュタール国王率いるアスラン政府軍の傭兵として、ザク国王の実兄であるアブダエル・ヴァシュタールは率いる反政府軍と血みどろの戦いを繰り広げることになる。戦いのさなか、シンはエースパイロットとして頭角を現し、報奨金を稼いでいくが、次第に傭兵稼業に染まっていく……。作者の代表作にして一時代を築いた名作エア・コンバット・アクション・ロマン、電子書籍として装いも新たに登場!

Amazonから引用

親友に裏切られた主人公のシンは、中東の傭兵部隊に編入され、戦闘機乗りのパイロットとなってしまう
飛び立てば再び生きて地面に立てる保証は無く、戦闘機が棺桶になってしまうかもしれない

部隊から離れるには、3年間の任期を終えるか敵機を撃墜した報奨金を集めて300万ドル払うかのどちらしかない
地獄のような日々、帰りたいと念じながらシンは戦闘機に乗り続ける


つい最近、全巻読了しました
本音を言いますと、名作だとは知っていたのですが、絵柄が昔の少女漫画ぽくて敬遠していました
昨今の戦争の話がチラホラ目や耳に飛び込んできて、なんとはなしに手に取りました(電子書籍で読みました)


感想を申し上げますと、食わず嫌いでした
画風に騙されてはいけません
この作品は重厚な戦争を表現したミリタリー漫画です

仲間やら敵やらたくさん死にますし、敵の新兵器が登場したり、自分の乗機が撃ち落とされて負傷したりもします
基地を守るために絶望的な戦場に挑んだり、戦闘機の整備不良で危機に陥ったりハラハラドキドキします


主人公のシンの心理描写も秀逸です
離れ離れになった恋人への想いと、自分を裏切った親友への恨み
同じ空を飛ぶうちに芽生えた同僚達への仲間意識

一刻も戦場を離れたいと思う気持ちと、戦友達を見捨てられないと思う気持ち
日常に戻りたいと思う心と、戦場に染まっていく心
この両者のせめぎ合いが漫画へのスパイスになっています


この漫画は戦闘機の知識が無くても楽しめると思います
あったらより楽しめるのは確かですが、無かったとしても楽しみを損なうことはないと断言できます
自分も戦闘機の知識なんて、ゼロ戦とかグラマンとか、ポピュラーな機体しか知りませんし(ゼロ戦はプロペラ機で、登場機体のほとんどはジェット機です)

メカニカルな要素がこれでもかと盛り込まれつつ、恋愛要素や復讐要素が含まれた人間ドラマがあり、見所がたくさんある漫画です
興味を持ちましたら、ぜひ読んでみてください

あ、新谷かおる先生は男性です

それでは~

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