時代の転換期に必要な視点
源頼朝は社会を変えている実感を持っていたのだろうか?
後世の私たちから見れば、貴族・公家政権からこのあと大政奉還まで続く武家政権へ大きな転換期でした。
今のようにインターネットもなく、参考とするものもなく手探りでいろんな制度を作っていたのではないかと思います。
武家政権を作り損ねた失敗例をあげれば、平清盛となります。
かれは、武家として初めて政権を握りますが、貴族と同様、天皇家に娘を送り込み権力の強化を図ります。
短命政権に終わったのは、武士なのに武士のための政治をせずに、貴族と同化したところに全国の武士の失望があったのも要因として上げられます。
これも先例がないことですので、仕方がないことかもしれません。
転換期においては、前時代の前例を踏襲することが失敗につながるということかもしれません。
源頼朝は伊豆に流されたことにより、「自分たちの開拓した土地の権利を守ってほしい」という武士の願いを知ることができました。
武士の願いを叶えてくれるという希望こそが、多くの武士が頼朝に味方した理由ではないでしょうか。
だからこそ弟の義経が天皇から位を勝手にもらうことに激怒したのだと思います。
源頼朝が時代の転換期にいたと認識していたかわかりませんが、こういう時こそ多くの人の願いをくみ取ることが時代を変える力になるように思います。
これは、政治だけの問題ではなく、私たちひとりひとりの問題かもしれません。
どのような社会を望み、その中で自分が役立つことは何なのか?を考え商品化し提供していくのがビジネスではないか。
前例を踏襲するだけでなく、新しいものを作っていく。
そういう視点が時代を作っていく。
そんなことを源頼朝が教えてくれているような気がします。