イナズマカットの憂鬱
「やっぱりあなたはわたし物語」
海遊商事を舞台にした、主人公あーちゃんの成長物語。
前回、コメント欄と別に、
「良かった!共感した!」(2名)
と、お声をいただいたので、今回続編をお送りします☺
事実をもとに脚色したフィクションです
A:派遣社員のシロさんは、
昨年あーちゃんと同じフロアの、
別部門のチームに配属された30代のオシャレが大好きな、
おおらかな印象の女性です。
天真爛漫で、うちとけるのも早く、
明るくてとてもかわいらしい。
さらに仕事がとてもできるらしく、
社員がなかなかとれない「社長賞」も、
やすやすととってしまったかなりのつわものです。
あーちゃんも、そんなかわいらしいシロさんを好ましく思っていたのですが、唯一、許せないところがありました。
それは、
トイレの使い方。
もっと突き詰めて言うと、
トイレットペーパーの切り方がどうしても許せないのです。
それは、
名づけるとするならば、
イマズマカット
実は、
あーちゃんは母方のおばさんに、
小さい頃「マナー」や「作法」は、
きっちり教育されていたので、
100歩譲って「トイレの蓋は開けたまま」はOKでも、
トイレットペーパーの「イナズマカット」はいかがなものよ、
と思ってしまいます。
だって小さい頃、
あーちゃんはおばさんからよく言われていました。
「ねえ、あーちゃん。後から使う人が気持ちよく使えるよう考えようよ」
と。
でも、お局の権力をもつあーちゃんでも、
人柄のよいシロさんに、
「トイレットペーパー、イナズマ切りするのやめなさいよ!」
と、注意することはできませんでした。
イナズマカットに挑戦してみるあーちゃん
話はかわって。
B:新入社員のユニさんは、
四日間、あーちゃんの専門分野の業務に研修となりました。
あーちゃんは、
ひさしぶりに入ってきた、
年若いユニさんがとてもかわいらしく思え、
ユニさんもあっという間にあーちゃんに心を許し、
いろんなことを話してくれました。
その中で気になったのが、ユニさんと仲の良い同期のことです。
彼女は本社棟とは違う、支店に配属になったのですが、
親元をはなれ誰も知らない場所で一人暮らし、
また同期がすぐそばにいない緊張感から、
かなり激しいホームシックになっているとのことでした。
毎日ユニさんにLINE がきて、よすがにしている印象さえ受けました。
ダメージうけてる同期さんも心配ですが、
つらさのはけぐちにされているユニさんのことも心配です。
一応、いろんなこと乗り越えてきたあーちゃんは、
そんなとき何が案外、力になってくれるか知っています。
「自然の力をかりて、非日常を味わうこと」
が、特効薬です。
ユニさんにいろいろアドバイスしたあと、
よかったらその同期連れて、akashiまでおいで、と言いました。
明石焼きごちそうしてあげるよ、
なんならビールも!
それからスワンボートも楽しいよ、と。
(見ず知らずの先輩のもとへ、明石焼きごちそうに参りました!
言えるそんなタフな子ではないか、、、
とあーちゃんは苦笑い)
その後、解決策の手法を持ち合わせてなく、
ただただ思考の罠に引き込まれていく同期さんに、
何かプレゼントはできないか?
あーちゃんは、ヒントになるものがないかネットを検索していました。
すると、
同期さんにまったく関係ないだろうと思うチャンネルが気になりました。
その内容は、、、
同期さんよりも、あーちゃんに対してのプレゼント、ギフトでした。
風水で、掃除をあまり完璧しなくてよい場所があるとこと。
それはどこか。
リビングです。
リビングは、人が集まり、それぞれを許しあう場所、
足りてないところを補う場所。
「いい加減=良い加減」
あーちゃんに、イナズマが走りました。
ちょうどあーちゃんも、二、三日前から、
「わたしが少し、いい加減になればよいのでは?」
とうっすら思い始めていたのでした。
(周辺、散らかしてみる?など 笑)
わたしは、自分にも厳しいけれど、人にも厳しすぎる。
シロさんがちゃんとしていたら、
トイレットペーパーを寸分の狂いもなく、
きちんとカットできる子であれば、
きっとあの大らかな、かわいらしさはなかったはず。
あーちゃんは、
ユニさんの同期さんのためになる言葉を探していたのに、
結局、自分に対してのギフトだけを手にして、
苦笑いをするのでした。
翌日、少しでもシロさんの技術(イナズマ)を習得できるよう、
あーちゃんは再び、
孤独なトレーニングを実行してみるのでした。
ユニさんの同期さんについては、
身近な上司や先輩がフォローしているようで、
ひとまずあーちゃんはステイすることにしました。
ユニさんと一緒に、
スワンボート乗りに来てくれたら、
とってもうれしいんですけどね。
<スピンオフ>
本文の中で、
あーちゃんは母方のおばさんに、
小さい頃「マナー」や「作法」は、
きっちり教育されていた
と書きました。
カイトもそうで、
わけあって決別した叔母をどうしても好ましく思えてなかったのですが、
この記事を書いて、
「わたし小さい頃、おばちゃんのこと誰よりも大好きだったなぁ」
と、朝の電車の中で思い出しました。
すると、
からだの中心があつぅくなってきて、
涙があふれてきて、
「あ!リトルがめっちゃ喜んでる!
わたしが思い出したこと、めっちゃ喜んでるやん!」
と、幸福度はんぱないひとときを、
車窓眺めながら過ごすことができました。
そうだった。
小さい頃のわたしは、
おばちゃんが誰よりも好きだった。
最後までご覧いただきありがとうございました☺