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スウィングする料理とやる気

大好きな「居酒屋A」に到着。

僕の持参したお土産に多少の失礼はあったが
特筆すべきハプニングはない。

ヒヨリに僕の目標を伝えたら彼女も俄然やる気になってくれた。

居酒屋Aの大将の源さんの珠玉の料理の数々、ホールのアオさんのサービス。
笑顔と舌鼓が飛び交う。
2人の連携する様子は譜面を見ないで演奏をするベテランジャズバンドのようだ。

奏でられた空間そのものが美味しい。
新年のスタートとしては最高の時間を過ごせた。

帰宅し、どうして居酒屋Aの料理は美味しいのだろうと妄想ながら考えた。

妄想の中で彼らと会話をする
場所は三人で観覧車に乗っているという設定だ

源兄「空って綺麗な〜」
僕「ほんとだ!!源兄!!空って綺麗!!」
アオさん「あんたたち何言ってんの、バカじゃない当たり前しょ!!」
僕「どうして空が綺麗なことは当たり前なんですか??」
アオさん「ん〜なんでだろ!?」
源兄「空が綺麗。そんなことに理由なんていらないよ」

なるほど、きっと居酒屋Aさんの料理もそうゆうことなんだろうな。
僕の勝手な妄想ストーリーだが、それなりに腑に落ちる答えだと思う。

空は綺麗。海は広い。居酒屋Aの料理は美味しい。
簡単なことを複雑にする必要なんてない。
簡単な話を複雑にし、勝手に問題を作り、勝手に解決する。

そんなことをするのは弁護士だけで十分だ。
ほんとに楽しく気持ちの良い新年会だった。

良い夜だった。おやすみ。

翌朝、ヒヨリからのLINE音が鳴る。
昨日のお礼かなぁと思い、メッセージを開く

「辞めたいです。」

画面にはとても簡単にまとめられた昨日のやる気とは裏腹なメッセージが表示されていた。

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