「これを、あちらの女性に…」
こんな曲でも聴きながら、読んでいただければ。
「これを、あちらの女性に…」
男性なら一度は妄想したであろう、この台詞を僕は、実はすでに3回くらい言ったことがある。
ただし、舞台は、写真にあるようなオシャレなバーではなくて、3回とも決まって
銀だこハイボール酒場
だった。
所狭しとビヤ樽的な小さなテーブルを囲みながら盛り上がる妙齢のBoys &Girlsを見渡しながら、今宵のターゲットを定めた僕と相棒のパンサー(globeのラップが上手いのでこのあだ名だが、典型的な日本人)は、バーテンダーもとい、バイトのお兄ちゃんに向かって
「これをあちらの女性に…」と言いながら
銀だこ酒場名物のメガハイボールをオーダーするのだ。
しかし、若くてかわいい女の子たちには、どうやら僕たちは姿が見えない妖精のようなので、毎回、完全無欠にスルーされるのだけど、僕らより歳上のおばさま、もとい、お姉さまたちは、この悪ノリをちゃんと受け止めてくれて、挙げ句の果てに、二次会のカラオケまで付き合ってくれる始末。
さすがバブル経験者!
マハラジャ、ボディコン、ナタデココ!
↑巨人、大鵬、卵焼き、みたいに言ってみた
というようなことをつい5年ほど前の僕はやっていたわけだけど(我ながら落ち着け)、気づけば、そんな僕もついに今年で50の大台を迎える予定だ。
つまり、いよいよ本格的にちゃんとしたバーのカウンターで、あの台詞をつぶやいても様になる年齢になったと言っても過言ではないのではなかろうか?
しかし、そう言いながらも、真顔でこの台詞を言っている自分の姿がどうしても想像がつかない。
代わりに、同席したカップルのうちの一人、しかも、男性の方に、もしくは重役みたいに恰幅のいいおひとり様のオジサンに注文した後に、
先方の粋なリアクションを期待してドキドキしている自分なら容易に想像できる。
しかし、ぶっちゃけ
それでよくね?
と思ってもいる。
まあ、とりあえず行きつけのバーを探すところから始めることにするか(場所は三茶かシモキタあたりで)