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人間関係について

人の悩みの種類は、お金か人間関係の2種類しかないらしいです。

家庭内での悩みは、夫婦間や親子間の関係、または家計の問題、仕事の悩みも上司部下.同僚との関係で、なぜ悩んでるのに辞められないかというと、お金の問題と言えます。

確かに、大まかにまとめると悩みはお金か人間関係の2種類に絞られます。

私は元々、人にどう思われるかをすごく気にしていました。自分では気にしているという自覚もありませんでした。

母親になってからは、それが更に顕著になりました。
子供の行動が、私の評価に直結すると無意識に思っていて、すごく苦しかったです。
でも無意識なので、何が苦しいのかも分かりませんでした。

父が亡くなった後、仏教や禅の本を読むようになりました。そこには、私の心を軽くしてくれる言葉がたくさんありました。特に人間関係については、だいぶ考え方が変わりました。

いくつかご紹介します。

『あえて嫌われる必要はないが、あえて好かれる必要もない』

私たちは常になんらかのコミュニティに属しています。
学校、クラス、部活、会社、部署、ママ友...
ここで上手くやっていく為には、この人たちと仲良くしなければ!この人たちに好かれなくては!
と思いがちです。
でも全員とウマがあって、仲良くなるっていうのは不可能ですよね。しかも、所属するコミュニティは同時期に並行して、いくつもあったりします。
その全ての場所で、全ての人に好かれて仲良くするというのは、かなり無理があると思います。
わざわざ喧嘩する必要はないし、揉め事を起こす必要もありませんが、わざわざ仲良くする必要もないと思います。
あえて嫌われる必要はないが、あえて好かれる必要もない。ありのままの私を、嫌いだと思う人も、好きだと思ってくれる人もいるでしょう。それで良いのだと思います。

『他是非吾』他は是れ吾に非ず

禅語です。由来は、ある真夏の暑い日に高齢の僧侶が椎茸を干していました。
道元禅師は、「何もあなたがしなくても、他の若いものにやらせたらいいではありませんか」と、声をかけました。
これに対して老僧は、「人がやったのでは自分がやったことにならないじゃないか」と言ったそうです。

人がやったのでは、自分でやったことにならない。当たり前のことですが、結局、人間が持てるものって経験だけだと思います。自分で経験したことしか自分の中に積み上がらないし、持つことは出来ないのです。

『どうにもならないことに心を注がない』

この世で唯一コントロールできる存在は自分だけあり、毎日同じ職場で働く同僚も、同じ家に暮らす家族も、どんなに近しいように思える人でも、他人をコントロールすることは出来ません。
考えてみれば誰かをコントロールしようと思うこと自体、おこがましいですが、これも無意識で「この人がもっと仕事をしてくれれば...」
「夫がもっと家事をしてくれれば...」
「子供がもっと言うことを聞いてくれれば...」
なんて、誰でも思ったことがあると思います。
更には、社会がもっとこうだったら...日本がもっとこうだったら...世界がもっとこうだったら...
と並べても仕方のない不満を並べたくなる。

でも結局、現状を変えるには自分が行動する以外やれることはないのです。
自分がコントロール出来ないことを、あれこれ思い煩っても、心がすり減るだけで何も変わりません。

禅の教えには、他にも心に響くものがたくさんあり、随分救われました。
周囲の状況が変わらなくても、自分のマインドが変わるだけで見え方が変わります。

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