ふてこいオバハンが
ずいぶん前のことです。まだ実家にいた、娘時代だったはず。
私が家に入ろうとすると、道にいた見知らぬ2人のオバサンに、何らかの機関誌を一方的に渡されました。
愛想がいいわけでもない。どちらかといえば威圧的で、あなたはこれを受け取るのが当然、みたいな、そんな態度。
読んでみると、夫を立てて、女性は一歩下がって、みたいな、そんな価値観のことを書いてある。簡単に言うと男尊女卑。
その機関誌を出している団体のことを調べてみると、舅・姑の言うことは絶対で、嫁は意見してはならず従うべきとか、そういうことも。
そらアンタらは、嫁がなんでも言うこと聞いてくれたら快適やろうに
と思わずにはいられない。私はそんな、時代に飼い太らされた人間にはなりたくない。
その機関誌をですね、つい最近、自分の職場(公立学校)で見かけたんですよ。
職員室の前の、チラシとかリーフレットとか小冊子とか、いっぱい置いてるスペースで。(2022年の5月号だったので、1年以上前のもの)
校長が近くにいたので、声をかけました。
「これ、宗教ちゃいますかね? 知らない人から手渡されたことがあって…(以下、内容の説明)」
校長はその機関誌を手にし、職員室に入って教頭席に向かい、私も付いていきました。
校長は忙しかったので、教頭(男性と女性)に機関誌を渡して事情を説明し、その場を後にしました。
機関誌のページをめくりながら、辣腕の女性教頭が
「これ、人権保護団体やと思うよ?」
と。私は「あっ」と思い、恐縮しました。そして、怪しいものではないのならと思って
「元の場所に戻しておきます」
と申し出て、女性教頭から機関誌を受け取ろうとしたのですが、女性教頭が
「いえ、こちらで預かります」
とおっしゃって、教頭席の後ろの引き出しにしまいました。私も
「そ、そうですね。古いですし(^o^;」
と、明るく申し訳なさげに濁して、その場を後にしました。
改めて調べてみると、やっぱりグレーな団体。女性教頭も、部下が何か引っかかってるなら、何かあるんだろうと判断してくれたのだと思います。
学校現場に、特定の思想を孕んだものが紛れている事例は、他にもありました。
私は養護教諭(保健室の先生)です。高校に勤めていたある日、女子生徒が保健の授業で見たビデオにショックを受け、泣いて保健室に来ました。
ビデオは、人工妊娠中絶を扱ったものでした。彼女は、中絶経験者だったのです。
そのビデオは、調べてみると、人工妊娠中絶に反対している海外の団体が作ったものだとわかりました。
補足。前述の機関誌について。
noteでハッシュタグ検索をすると、1件だけヒットしました。記事を読んでみると…
子育て中の女性の手記が多いこと。
みんな真面目に生きているのがわかること。
あぁ、私って、なんて残酷なんだろう
と思ったのでした。
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