
私の親友の親友は私ではないー主治医はそれのどこが悪い?と言う
双極1型の私。人間関係を保つことが難しい。
それでも、若い頃は友達は多い方だったし、大学時代それこそ大親友という友達に出会い、彼女とは一生いい関係でいくのだろうなあと思っていた。
彼女はフランス関係、私はイタリア関係だったので、二人でお互いの国を案内しあって旅行したいな、なんていうのが二人の遠い将来の夢だったはず。
ところが、30歳くらいから、二人でいても、私の知らない彼女の職場の同僚の話をよくするようになった。私とも絶対、気が合うはずだから、3人で会おうというようなことも言うようになった。
それも実現せず、私と彼女は離れた場所に住むようになり、お互い子育てをして忙しい30代、40代を過ごした。
そのうち、彼女は口を開けば、忙しいしか、言わなくなった。
疎遠になったが、あの濃密な20代を共有した親友はずっと親友だと信じた。
私の闘病中は、外泊訓練の日に家まで来てくれた。「会えないかもしれない」と伝えたけれど、「それでもいいから、ドアの前まででもいいから行かせて」と来てくれた。
でも、冷静に考えれば、私が連絡しない限り、絶対何年過ぎても彼女からは連絡がこない。
彼女が、ポロッと話したところによれば、あれほど忙しい、忙しいと言う中で、例の同僚とは、毎月登山に行っていたそう。
今にして思えば、私が長い海外滞在から戻り、結婚した彼女の新居を初めて訪れた時も、その友人が高齢出産で羊水検査の結果が良くなくて、堕胎するかどうかという話を、延々と聞かされた。
もっと早く気づくべきだった。
なんて、お人よし。
私が親友だと思ってた人には、とうの昔に、私以外に親友ができていたのだ。
今更、若い頃の友人でも、無かろうと思う。
病気のせいもある。一つのことが我慢できずに、永遠に縁を切ってしまう。
でも、今日の診察で、先生は、「親友に親友がいてはダメなのですか?親友をそんなに束縛するのですか?」と言われて、ものすごくびっくりした。
自分の親友の親友は、別の人、なんてありうるのだろうか。
それでも、自分の親友はこの人です、と言えるのだろうか。
親友どころか、友達なんてものが、全部幻だった気がしている。