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読書:シンデレラの罠

シンデレラの罠
セバスチアン・ジャプリゾ
(2012年、創元推理文庫)※ただしこちらは新訳版、もとは1964年

2024年10月23日読了

「ミステリ史上に燦然と輝く傑作の新訳版」という帯に惹かれて購入。ミステリ好きなので、燦然と輝く傑作なら読んでおきたいな、ということで。今回もまた購入は2012年。寝かせすぎシリーズ。

話がどことなく一条ゆかりさんの「夢のあとさき」を彷彿とさせる。雰囲気が似ている程度なのですが、海外を舞台にしているから余計感じるのかも。当該作品を参考にしたものかは不明だけれど、こちらもとても面白いです!ミステリ好きなかたにはぜひ読んでもらいたい!

お金持ちで美人のミ。
幼馴染のド。
ある日、別荘の火事でミは大やけどを負う。そのやけどは顔に皮膚の移植が必要なほど。一緒にいたドは焼死。
しかしミは全ての記憶を失っており、自分自身はもしかしてドなのではないかと思い始める。

結局生き残ったほうはミなのか?ドなのか??
ハラハラしながら読み進めてしまいました。

残念ながらわたしはあまりフランスの作品の翻訳で入り込めたことがなく(かと言って原語で読めるわけではもちろんない)、今回も時折現実世界に意識を引き戻されたりしながらの読書でした。
しかし話の流れは本当によくできていて、最後の最後まで一行たりとも読み逃せないと必死に文字を追いました。
脳の奥底に上記の一条さんの作品を置きつつ読んでも新鮮な驚きをもらえました。

結局、生き残ったのはどちらなんだろう?
どちらを想定して読んでも妄想が捗る作品なのは確かです。

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