情報をデザインで目立たせることについて
以前、広告デザインテーマにおいて、情報処理の本質をお伝えしました。
「情報を足すのか、情報を引くのか」
極論はこれだけです。ご参考までに過去記事を貼りますね。
今日はこの「情報」というものを目立たせるにはどうすればいいのか?
この問題を楽しく語らせていただきます。
まず、みなさんにうかがいます。
みなさんが仮にデザイナーだとします。
限られたスペースの中で、必要な情報があり、それを人に伝えないといけないとします。
この情報を「認知させる」あるいは「人目を引く」ために何をしますか?
① 文字をできる限り大きくすることでしょうか?
② あるいは、たくさんの色を使うことでしょうか?
③ 思いっきり太い文字を使うことでしょうか?
これらの答えは間違いではありませんが、見方を変えれば間違ってます。
なぜかというと、物事は全て相対的にできているからです。
ではもう一度聞きます。
① 文字をできる限り大きくすることでしょうか?
→ では、周辺の他の広告物も大きな文字ばかりでデザインされていたらどうでしょうか? 目立ちますか?
② あるいは、たくさんの色を使うことでしょうか?
→ では、周辺の他の広告物もうるさいくらいの色使いでデザインされていたらどうでしょうか? 目立ちますか?
③ 思いっきり太い文字を使うことでしょうか?
→ くどいですが上と同じです
つまり
答えは「差」です。
ものの大小や太い細いが問題じゃないんです。
では、さらに例をあげます。
たとえば、朝通勤中に道や階段で多くの人に揉まれながら同じ方向を歩きます。そして、いきなり誰かがつまずいて派手に転びます。
転び様も半端なく気持ちよく転んでくれます。転び様も半端なく気持ちよく転んでくれます。声なんかもあげたりします。
みなさん、見ませんか?
つまりこれです。
みんな同じ方向に歩いていて、一人だけ転ぶから目立つわけです。みんな同じ方向に歩いていて、一人だけ転ぶから目立つわけです。他がやらないことを、やる。だから目立つんです。
朝から駅で酔いつぶれてれば目立ちますし
マスクをしないで電車に乗れば目立ちますし
車内でいきなり踊りだせばそりゃ目立ちます。
では場所を変えてニューヨークだとどうでしょうか。
マスクは全員はしてません。
ダンサーもよく車内でパフォーマンスしてます。
これにおいて同じことをしても日本よりは目立ちません。
つまり、全て相対的です。
例が長すぎました。すみません。
まとめます。
デザインにおいて、
情報を目立たせるには、
必要なものとそうでないものに「差」をつけてください。
サイズ、太さ、色、スペース、形状、数、間隔、
これらを巧みに操作してください。
あとは逆です。
情報を目立たせたくないものは、他の要素と「差」をつけないでください。
「差をつける」 ←→ 「差をつけない」
広告デザインにおける情報処理でやることの本質はこれだけです。
この考えで、全ての情報を巧みに扱えます。
この本質がわかるとデザインは飛躍的に上達します。