日本のへそからぶらりたび 北播磨 酒米の王者「山田錦」を求めて
1月27日、北はりま田園空間博物館 通称「でんくう」主催のツアー『とことん楽しむ!酒米の王様「山田錦」バスツアー』で地元北播磨地域の出身の人間として同行させていただいた。みなさんはお酒が好きだろうか、僕は下戸なのでお酒は飲めない。それはさておき山田錦という言葉は聞いたことはあるだろうか。お酒好きの方ならなんべんも聞いとるはず。
今回は山田錦ゆかりの地を1日かけて回ったので、少しでも兵庫県北播磨地域の魅力、山田錦の魅力が伝わればと思い記事に残すことにした。
東安田集落センター
兵庫県多可町東安田地域にある東安田集落センターでは、地元の方から
山田錦がどのようにして作られ現在に至るのかを教えていただいた。
山田錦は酒米界の王者と言われている、高校野球で言うなら大阪桐蔭のような存在と言ってもいいかもしれない。大正12年(1923年) 、兵庫県立農業試験場で、山田穂を母、単稈渡船(たんかんわたりぶね)を父として人工交配を行い生まれた品種で山田錦と命名された。山田錦、山田穂の山田はどこからきてるのだろうか。
山田錦の話を聞いた後に西脇市日本のへそ日時計の丘公園への道中に答えがあった。西脇市と多可町の市境にある石原坂トンネルに入る前に「多可町 山田錦発祥の地」と書かれたモニュメント、山田錦の名前の由来となった山田勢三郎に関する石碑があった。
普段のサイクリングやドライブなどでは見過ごしがちなスポットではあるが、地元散策ツアーではふと立ち止まって地元の歴史に触れ合える。これこそが地域散策の醍醐味やないかと思いながらバスの車窓から眺めていた。
西脇市日本のへそ日時計の丘公園
西脇市日本のへそ日時計の丘公園では、愛知県名古屋市に本社を構える萬乗醸造についての話を聞いた。萬乗醸造は江戸時代から創業およそ380年の老舗酒造会社だ。兵庫県西脇市との関わりは西脇市黒田庄町に萬乗醸造の酒蔵があるということ。西脇市の公式HPによると令和2年(2020年)に半世紀ぶりに酒蔵が復活したとのこと。他の地域との関わりで地元のことを知ってもらえるいい機会だなと地元の人間として思った。
けんしん亭
昼食は兵庫県西脇市の割烹料理店・けんしん亭でいただいた。
兵庫県西脇市の黒田庄和牛のすき焼き、粕汁の定食 地元の食材を使ったご馳走だった。黒田庄和牛は兵庫県西脇市黒田庄町で育てられた但馬牛で、神戸ビーフになるものもあると言われている。僕が小中学生の頃、学校給食で黒田庄和牛のコロッケを食べた記憶が蘇った。弾力性のある、あの食感はたまらない。
すき焼きの肉も柔らかく食べごたえがあった。実はけんしん亭には高校生の頃に言ったことがあったような。。。
粕汁も鳥肌が立つくらいのとろみ、まろやかな風味でだった。
今度は旅仲間や友人と一緒に行ってみたい。
神結酒造
けんしん亭をあとにして、ツアー一行は兵庫県加東市にある神結酒造で酒蔵見学を行った。人生で初めての酒蔵見学は新鮮だった。その後甘酒を試飲させていただいた。まろやかで甘味がたっぷりの甘酒で体の芯まで温まった。
僕と甘酒の思い出は、初詣で播州清水寺(兵庫県加東市)のお茶所で訪れた時のことだ。寒い時に飲む甘酒はほんまに美味いんよな。
今度は東北の酒蔵も行くので酒の勉強もしていきたいな。飲めるかどうかは知らんけど。
山田錦の館
最後に訪れたのは兵庫県三木市にある山田錦の館。山田錦の特徴の説明を聞いた後に買い物をした。山田錦の全体像を掴むための展示も興味深い内容だった。
個人的には兵庫県の中の北播磨地域の位置を強調している展示は、兵庫県について知るうえでは非常に面白いと感じた。
山田錦の外にある三木市の全体地図、山田錦に関する掲示物も眺めてみると新しい発見があるかもしれない。
とことん楽しむ!酒米の王様「山田錦」バスツアーの同行をしてみて
初めて地元の案内人のボランティアとしてバスツアーに同行したが、地元の人間として地域散策することは自分の過去と向き合う行動だと感じた。
ここは昔行ったなと懐かしんだりすると同時に俯瞰して地元を見つめる。
奥が深いけれどとてつもなく楽しい遊びでもある。
山田錦についてまだまだ知らないことがたくさん。
秋になったら黄金色に輝く山田錦の田園風景を見ながらお月見でもしてみたいと思う。
これが僕が連想する山田錦。
みなさんにとって山田錦とはなんだろうか。
その答えは兵庫県北播磨地域に隠されていると思うので一度足を運んでみてほしい。
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