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家庭学習は楽しい雰囲気で
お子様が宿題や家庭学習を始める際、機嫌が悪くなったり、イライラしたりしませんか?
しかもそれが毎回となると、話を切り出すのも嫌になりますよね。
宿題に嫌なイメージをもつ子についての相談を受けることもありますが、そのときに、一つの方法としてよい雰囲気づくりを提案させていただくことがあります。
もちろん、今の学習スタイルが合っていたり、お子様の性格に合わなかったりすることがあります。『宿題』『勉強』という言葉に拒否反応を示してしまうような子や、学習中いつも辛そうな子などに試してもらいたいなと思います。
では、子供たちにとってあまりよいと感じない学習の雰囲気はどんな状況なのか
考えられる状況としては、
●決められた机で、姿勢よくやらなければならない
●決められた時間でやらなければならない
●静かな環境でやらなければならない
●関係のない話はしてはならない
●終わるまで、その場を離れられない
●何か間違えたり、字が汚かったりしたら、すぐに注意されて、やり直しをさせられる
●大きな声で注意されてしまう
●問題の途中で、間が空くと指摘されてしまう(「手が止まってるよ」「集中して」など)
このような環境が、お子様の学習スタイルに合っていれば、それがよいと思います。しかし、どうしても、押し付けられるような雰囲気が合わない子もいるはずです。
もっと、楽な気持ちでやった方が、学習が進む場合も考えられます。
反対によい雰囲気をつくるためにはどうすればよいか
◯家の中のリラックスできる場所で学習する(テレビなどの音が聞こえていてもOK、机じゃなくてテーブルでもOK)
◯おしゃべりをしながら学習する(家族と楽しい話をしながらするのもOK)
◯飲み物を飲みながら、リラックスして学習する
◯学習を終えるまで、基本的に指摘されず、自分のペースで学習する
◯時間は、本人が決めた時間からスタートする
など、これらが保証されていれば、お子様は家庭学習について、そこまで悪いイメージをもたなくなると思います。
ダラダラやってしまうことも考えられますが、苦手意識を克服するための方法としては、試してみる価値はあると感じます。
私も支援学級で、学習に苦手意識のある子に指導する際、世間話をしながらリラックスさせて進めたり、その時に集中できそうな場所で学習させたりして、本人にとって少しでもよい雰囲気で学習ができるように工夫をしています。
少し世間話をしたり、飲み物を飲んだりしただけで、集中力がなくなることはありません。
それどころか、よい雰囲気は学習意欲を高めることにつながっています。
以前、こちらがリラックスさせようと、話しかけると「先生、今集中しているから待ってて」と集中して取り組む子がいました。
学習が嫌で逃げ出すような子でしたが、工夫次第で成長することができます。
変に『姿勢』『静か』『集中』『真剣』などを押し付けてしまって、成長ができなかったら、学習の意味がないなと思っています。
再度お話ししますが、個々によって様々です。
ただ、よい雰囲気を意識した方が、苦手意識を克服しやすいと思っています。
もし、今家庭学習に悩まれていたら、現実の学習の雰囲気を思い出して、改善してほしいなと思います。